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プレスリリース

2015年 11月 12日
国立大学法人東北大学災害科学国際研究所
国立大学法人東北大学大学院理学研究科
国立研究開発法人海洋研究開発機構

2011年東北地方太平洋沖地震以降の日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート速度の実測に世界で初めて成功

東北大学災害科学国際研究所の木戸元之教授、東北大学大学院理学研究科の日野亮太教授、太田雄策准教授、大学院生の富田史章、国立研究開発法人海洋研究開発機構の飯沼卓史研究員らの研究グループは、2011年東北地方太平洋沖地震以降の日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレートの速度を海底地殻変動観測技術(GPS-音響結合方式)を用いて実測することに世界で初めて成功しました。得られた変位速度は、従来のプレート運動モデルの値と比較し、約2倍程度大きな値と求まりました。一方で、この変位速度の増大は、東北地方太平洋沖地震後の余効変動(粘弾性緩和)でほぼ説明が可能であり、日本列島の属する陸側のプレートに対する剛体運動としてのプレート相対運動速度の増加を必要としないことを明らかにしました。

本研究は、プレート境界型の超巨大地震発生後に、プレートの沈み込みがどのように継続しているのかを初めて明らかにするものであり、その成果は今後の地震発生予測に貢献するものです。

この研究成果は、2015年10月29日に米国の科学雑誌 「Geophysical Research Letters」 電子版に掲載されました。

詳細は東北大学のサイトをご覧下さい。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
広報部 報道課長 野口 剛
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