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プレスリリース

2016年 7月 22日
国立大学法人東京大学
国立研究開発法人海洋研究開発機構
学校法人千葉工業大学

深海底のレアアース資源の生成条件を新たなデータ科学的手法により解明

東京大学大学院工学系研究科の加藤泰浩 (かとう やすひろ) 教授、安川和孝 (やすかわ かずたか) 助教、中村謙太郎 (なかむら けんたろう) 准教授、千葉工業大学次世代海洋資源研究センターの藤永公一郎 (ふじなが こういちろう) 上席研究員と海洋研究開発機構地球内部物質循環研究分野の岩森光(いわもり ひかる)分野長 (兼 東京工業大学理学院地球惑星科学系特定教授) らの研究グループは、太平洋・インド洋から採取された膨大な数の深海堆積物の化学組成データを解析し、海底鉱物資源「レアアース泥」の生成に関わっている複数の成分を統計的に分離・抽出しました。これらの成分の特徴を詳しく調べた結果、レアアースの濃集を引き起こすためには、堆積速度が非常に遅く、極めてゆっくりと物質が降り積もる環境が必要であることが明らかとなりました。将来の開発が期待されているレアアース泥は、現在こうした条件を満たす海域で海底面付近に分布していると考えられ、これは今後の資源探査における重要な探査指針となります。また、本研究では、レアアース濃集成分の時空間変動を世界で初めて可視化することにも成功しました。その結果、海底鉱物資源の生成が、数千万年という長い時間の中で、大陸の移動や地球の気候・環境変動と密接に関連してきたことが示されました。

詳細は東京大学のサイトをご覧下さい。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
広報部 報道課長 野口 剛
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