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スミソニアン自然史博物館に地球深部探査船「ちきゅう」の常設展示がオープン

【ワシントンDC 2008年10月24日】

巨大地震発生メカニズムや地殻内生物圏の解明、そして前人未到のマントルへの到達など、地球科学のブレイクスルーを目指して日米が主導する統合国際深海掘削計画(IODP)の総合推進機関である海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、世界最大規模の博物館である米国スミソニアン協会国立自然史博物館(ワシントンDC)に新しくオープンした「サント・オーシャンホール」の展示に全面協力しました。常設展示コーナー「Journey Through Time(時間の旅)」に、迫力ある地球深部探査船「ちきゅう」の模型が科学掘削技術や船上研究の解説映像と一緒に常設展示され、数々の科学成果や新たな人類の知見を獲得してきた海洋科学掘削の研究が紹介されています。同ホールは、2008年9月27日に一般公開が開始されました。


国立自然史博物館は、スミソニアン協会が運営する最も人気がある博物館のひとつとして、年間約600万人が訪れるワシントンDCにおける主要な観光スポットとなっています。1910 年にオープンし、自然科学や世界文化、地質・鉱物など約1億2600万点のコレクションが展示されています。末廣潔JAMSTEC研究担当理事は、10月3日に開かれたIODPによるオープニングレセプションで、「日本は海に囲まれており、その大切さを常に感じています。地球というシステムを理解し、未来に向けた人類の知見に貢献する「ちきゅう」や海洋科学掘削が、スミソニアン博物館で展示紹介されるという機会を得て、非常に嬉しく思います。次の世代の海洋地球科学者が育っていくことを期待しています。」とスピーチしました。博物館の入場料は無料です。
スミソニアン協会国立自然史博物館(National Museum of Natural History)
所在地:10th Street and Constitution Ave., NW in Washington, D.C. 20560 USA
http://www.mnh.si.edu/