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イルカ・クジラの生活史は季節的な回遊を繰り返すことによって成り立っています。クジラは毎年、南北におよそ2000kmあまりを移動しています。この回遊は暖かい海では出産と子育て、寒い海では獲物を追って体内に栄養を蓄えるためです。
海生哺乳類は一日に大量の動物(魚・アミの仲間・イカ)を必要としますがそれは同時に、人が海洋に広くばらまいている汚染部質を、体内に濃縮することにつながります。人の手が及ぶはずのないような海洋も、私たちが作り出した負の産物によって確実に汚されているのです。
縄文時代以来、海辺に暮らす人々にとってイルカ・クジラは、大量の食料をもたらす動物でした。江戸時代には紀州のクジラ捕りのような、この漁を専門におこなう集団が現れて活躍しました。その伝統は江戸時代の終焉とともに衰えましたが、姿を変えながらもつい最近まで細々と続けられていました。
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一方では戦後になって、南氷洋を中心に船団を組んだ大掛かりな捕鯨がさかんになり一時は捕鯨大国となりました。1960年代に子供であった人たちの多くは、クジラの肉を毎日のように食べて育ってきたのです。
1980年代以降、一部の人々がこれらの動物を、食料、軍事的な訓練、商業主義的飼育など一方的に利用し続けるすることに疑問を感じ始め、今ではイルカ・クジラに対する考え方が大きく変わりました。
イルカ・クジラは、自ら発する音波によって相手の体内までも観察する能力、他の生き物に対しての寛容さ、格別な好奇心を備え、豊かな遊び行動を示すことから、アニマルセラピー(動物心理療法)で成果をあげています。またわずかですが人に興味を示すイルカが存在する場所があって、スノーケラーやダイバーが一緒に泳いだりしています。
しかしいずれにしても相手は野生の動物、かかわり方を慎重に考える必要があります。
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