本シンポジウムは【シリーズ連載】東日本大震災から10年――「定説」をくつがえした巨大地震の全貌をお読みになってからご視聴いただけますと理解が深まります。
是非ご一読ください。

プログラム

13:00-13:05 開会あいさつ
小平秀一(海洋研究開発機構)
13:05-13:25 これまでの10年について
東北沖地震後の調査研究や、これまで明らかにされた地震発生のメカニズムについてご紹介します。
小平秀一(海洋研究開発機構)
日野亮太(東北大学)
13:25-13:45 これからの10年について
調査研究で明かされた実態から、今後の研究にどう生かすかお話ししていきます。
今井健太郎(海洋研究開発機構)
中田令子(東北大学)
13:45-13:50 休憩
13:50-15:00 これからの10年を担う学生と語らう
学生達の研究紹介と、今後の地震・津波研究について考えていきます。
山田太介(東北大学)
秋澤綾香、佐藤禅、須田心咲、松浦康生(宮城県多賀城高等学校)
佐藤歩実、菅原睦、比留井夏希、横山航典(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)
15:00-15:10 閉会あいさつ
今村文彦(東北大学)
●小平秀一 (海洋研究開発機構 海域地震火山部門 部門長)
南海トラフ、日本海溝、千島海溝など、海域で発生する地震や火山噴火による災害の軽減に貢献するため、海洋研究開発機構が培ってきた海洋調査技術やデータ解析技術を結集して、地震や火山の実態を解明し、地震、火山活動の将来予測を行っています。また、地震、火山噴火による災害が多発する国々への調査観測の展開、研究成果の応用を進めています。
専門:海域地球物理学
●今村文彦 (東北大学 災害科学国際研究所 所長)
2012年4月、災害科学国際研究所(IRIDeS)を発足。東日本大震災の被害把握、巨大地震・津波メカニズムの解明、震災アーカイブの整備、被災地支援の実践、学際的な災害科学の構築など推進しています。世界の防災指針「仙台防災枠組2015-2030」の実施を推進するため、国内外での産官学民連携に力を入れて、さまざまな研究・実践活動を続けています。
専門:津波工学、自然災害科学
●日野亮太 (東北大学大学院 理学研究科 教授)
海底地震・地殻変動・津波観測に基づき、日本海溝を始めとした沈み込み帯の海底下構造と地震・津波の発生メカニズムに関する研究を進めています。さらに、リアルタイム観測データを活用した地震発生直後の即時津波予測の技術開発にも取り組んでいます。
専門:地震学
●今井健太郎 (海洋研究開発機構 海域地震火山部門 副主任研究員)
津波の被害を予測するための手法開発や被害軽減に関する研究を行ってきました。また、歴史時代に発生した津波について、古文書や大地に残された痕跡情報を活用した研究を行ってきました。
専門:津波工学
●中田令子 (東北大学大学院 理学研究科 助教)
地震発生サイクルシミュレーションでプレート沈み込みによる応力の時空間変化を計算し、コンピュータの中で東北沖地震や宮城県沖地震などを起こしたうえで、今後どのようなことが起こるか調べています。
専門:地震学
●山田太介 (東北大学 理学部)
私は2011年の東北沖地震での経験から震源断層とその不確実性の即時推定手法の開発をテーマに研究を行っています。本発表では、そのテーマに関して先行研究を紹介しつつ、現在までの研究成果を紹介します。
●秋澤綾香 佐藤禅 須田心咲 松浦康生 (宮城県多賀城高等学校)
私たちは、津波発生装置や建物モデル等を作成し、都市型津波において建物の配置が波高・波速・波力に与える影響を調べました。研究の成果と私たちの実施している都市型津波被災地のまち歩きについて報告します。
●佐藤歩実 菅原睦 比留井夏希 横山航典 (横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)
堤防には津波から⼈命を守るという役割があります。安全性を考えれば堤防の高さが必要となりますが、一方で景観の悪化も懸念されます。本研究では堤防の陸側に堀をつけ、景観の美しさと安全性を確保できる堤防の形状を考えます。
●ファシリテーター:岡山悠子 (日本科学未来館)