講演者プロフィール

【第1部】

●平成27年度研究成果報告

白山 義久(しらやま よしひさ)
海洋研究開発機構 理事
専門は海洋生物学。東京大学大学院理学系研究科動物学専攻博士課程修了。理学博士。日本学術振興会奨励研究員、東京大学海洋研究所助手、助教授を経て、京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所教授。2007年から京都大学フィールド科学教育研究センター長。2011年より現職。研究部門を担当。小型底生生物(メイオベントス)の生態学、線形・動吻・胴甲動物の系統分類学、深海生物の保全生物学等の研究を主に進めてきた。近年は、海洋酸性化の生物に対する影響等の研究も行っている。世界80か国、2000人以上が関わった海洋生物コンセンサスプロジェクト(CoML)の科学推進委員会のメンバーを務めた。また、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)のMEPメンバーを務めている。

●[特別報告] 「しんかい6500」が見た海底熱水活動と次世代有人潜水調査船

川口 慎介 (かわぐち しんすけ)
海洋研究開発機構 深海・地殻内生物圏研究分野 研究員
1982年3月兵庫県宝塚市生まれ。2000年3月兵庫県立宝塚高等学校卒業。同年4月北海道大学理学部入学。2006年4月から東京大学海洋研究所において博士論文研究を開始。2009年3月東京大学より博士(農学)を取得。同年4月に海洋研究開発機構プレカンブリアンエコシステムラボにポストドクトラル研究員として赴任。2012年3月より現職。これまでに「しんかい6500」とともにインド洋・カリブ海・マリアナ海溝で潜航している。

●「 ちきゅう」による海底下生命圏の限界への挑戦
  ~石炭・天然ガスの形成プロセスを支える「海底下の森」の発見~

諸野 祐樹 (もろの ゆうき)
海洋研究開発機構 高知コア研究所 グループリーダー代理
福井県福井市生まれ。専門は地球微生物学。東京工業大学大学院 生物プロセス専攻修了、工学博士。産業技術総合研究所博士研究員を経て2006年に海洋研究開発機構高知コア研究所に入所。2014年より現職。国際深海科学掘削計画(IODP)において運行されているアメリカ、日本、ヨーロッパそれぞれの掘削プラットホームによる掘削航海への乗船経験を持ち、IODP科学技術パネル、IODP科学評価パネル委員を務める。超極限環境である海底下生命圏に存在する微生物の実態を明らかにするべく、研究手法から最適なものを開発しながら研究を実施している。

●「たいりくプロジェクト」が明らかにしたもの

田村 芳彦(たむら よしひこ)
海洋研究開発機構 海洋掘削科学研究開発センター グループリーダー
専門は岩石学。1980年金沢大学教育学部付属高等学校卒業。1986年東京大学理学部地学科卒業。1991年東京大学大学院理学系研究科地質学専攻終了、理学博士。日本学術振興会特別研究員、岡山大学地球内部研究センターCOEポスドク研究員、金沢大学理学部の助手に就職。しかし、「ちきゅう」の大深度掘削で「大陸のできかた」を解明するという夢を追いかけ、金沢大学を退職し、2000年1月からJAMSTECに勤務。2014年より現職。2014年に行われた国際深海科学掘削計画(IODP)第350次研究航海(伊豆背弧の掘削)の共同首席研究者。海底火山の溶岩やIODP掘削コアをもちいて、「マグマの成因」「大陸のでき方」を研究しているが、その先にはいつも「ちきゅう」による大深度掘削を見ている。2013年より金沢大学大学院自然科学研究科客員教授、2016年1月より日本地質学会の国際誌Island Arc編集長も務める。

●温暖化緩和目標・経路設定のための気候モデルと経済モデルの連携

立入 郁(たちいり かおる)
海洋研究開発機構 統合的気候変動予測研究分野 分野長代理
専門は地球環境学。東京大学農学生命科学研究科生産・環境生物学専攻博士課程修了。博士(農学)。日本学術振興会/筑波大学博士研究員、長崎大学助手、ブリティッシュコロンビア大学客員研究員を経て、2007年より海洋研究開発機構、2014年より現職。文部科学省気候変動リスク情報創生プログラムテーマB「安定化目標値設定に向けた社会経済シナリオに関する検討・情報収集」サブ課題代表。気候-炭素循環系の不確実性や人間活動への影響について研究を進める一方、温暖化研究における気候モデル-影響評価-社会経済モデルの各コミュニティ間の連携促進に尽力。人文科学・社会科学をも巻き込んだ総合的な地球環境学の構築を目指している。

●土星の衛星エンセラダスの地下海に海底熱水活動があった

渋谷 岳造 (しぶや たかぞう)
海洋研究開発機構 海洋地球生命史研究分野 研究員
専門は地質学・地球化学。2008年東京工業大学理工学研究科地球惑星科学専攻にて博士(理学)を取得後、海洋研究開発機構に入所。NASAジェット推進研究所客員研究員を経て2014年4月より現職。当機構では、野外地質調査や室内実験から原始地球における海洋と生命の誕生、そしてそれらの共進化の歴史について研究を行っている。近年は地球の海洋研究を生かし、地球外の海洋における生命の存在可能性など宇宙生物学の研究にも従事している。

【第2部】

●キーノート[基調講演] 私の考える海洋科学技術の未来

竹内 薫(たけうち かおる)
サイエンス作家
1960年7月2日東京生まれ。東京大学教養学部教養学科(専攻、科学史・科学哲学)・東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻、高エネルギー物理学理論)。理学博士(Ph.D.)
大学院を修了後、サイエンスライターとして活動。物理学の解説書や科学評論を中心に100冊あまりの著作物を発刊。2006年には『99.9%は仮説~思い込みで判断しないための考え方』(光文社新書)を出版し、40万部を越えるベストセラーとなる。物理、数学、脳、宇宙、・・・など幅広い科学ジャンルで発信を続け執筆だけでなく、テレビ、ラジオ、講演など精力的に活動している。また大の猫好きでもあり、著作物の中に猫(シュレディンガーの猫)も度々登場する。

【第3部】

●パネルディスカッション:さらなるフロンティアの追求~海洋科学技術の未来~

学術界、産業界等の各界から有識者をお招きし、次世代有人潜水調査船や新たな研究領域など、さらなるフロンティアを追求するための海洋科学技術について、パネルディスカッションを行います。

<パネリスト>

川口 淳一郎(かわぐち じゅんいちろう)
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 シニアフェロー
宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授
宇宙工学者、工学博士。1978年京都大学工学部卒業後、東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程を修了し、旧文部省宇宙科学研究所に助手として着任、2000年に教授に就任。
2007年4月から2011年9月まで、月惑星探査プログラムグループ プログラムディレクタ (JSPEC/JAXA)、1996年から2011年9月まで、「はやぶさ」プロジェクトマネージャを務める。現在、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA) 宇宙飛翔工学研究系教授、2011年8月より、シニアフェローを務める。ハレー彗星探査機「さきがけ」、工学実験衛星「ひてん」、火星探査機「のぞみ」などのミッションに携わり、小惑星探査機「はやぶさ」では、プロジェクトマネージャを務めていた。
成毛 眞(なるけ まこと)
元マイクロソフト日本法人社長
1955年、札幌生まれ。中央大学商学部卒。1986年、マイクロソフト株式会社に入社。1991年、同社社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「株式会社インスパイア」を設立。2011年書評サイトHONZを開設。
スルガ銀行社外取締役、早稲田大学ビジネススクール客員教授なども務める。著書に『面白い本』(岩波新書)、『ビジネスマンのための歌舞伎案内』(NHK出版)、『メガ!』(新潮社)、『情熱の仕事学』(日経BP社)『国立科学博物館のひみつ』(ブックマン社)など多数。
織田 洋一(おだ よういち)
三井物産戦略研究所 シニアプロジェクトマネージャー
1977年三井物産(株)入社。英国研修員、㈱三井物産ネクスト(代表取締役社長)、三井物産メタルズ(株)(リサイクル事業本部長)等を経て、2008年より㈱三井物産戦略研究所。現在の担当は海洋資源開発、洋上風力発電、海流・潮流発電など。
総合海洋政策本部参与会議(海洋再生可能エネルギーWG)、科学技術・学術審議会(次世代深海探査システム委員会)、日本経済団体連合会(海洋開発推進委員会)、名古屋大学客員教授(2015年3月まで)などを兼任。主な著作は、『注目される日本の海底資源』、『海洋権益と新たな資源開発の動向』、『洋上風力を中心とする世界の動向』、『潮力・波力発電の産業成立と市場拡大の条件』、『海底鉱物資源の産業利用(共著)』など。
窪川 かおる(くぼかわ かおる)
東京大学理学系研究科海洋アライアンス海洋教育促進研究センター 特任教授
1991年より東京大学海洋研究所助手となり、2004年より同研究所先端海洋システム研究センター教授。2010年に退職後、東京大学理学系研究科附属臨海実験所特任研究員を経て、2010年同研究科・海洋アライアンス海洋促進研究センター特任教授。文部科学省科学技術・学術審議会海洋開発分科会臨時委員。日本学術会議連携会員海洋生物学分科会委員長。専門の海洋生物学の研究者として活躍する一方で、海洋科学の啓発、海洋教育の促進および海洋分野での女性活躍の支援に努める。訳本『海洋生物学-地球を取りまく豊かな海と生態系』、編著『海のプロフェッショナル-海洋学への招待状』などがある。
竹内 薫(たけうち かおる)
前掲のとおり。

<モデレータ兼パネリスト>

堀田 平(ほった ひとし)
海洋研究開発機構 理事
専門は海洋工学、流体力学。東海大学大学院海洋学研究科海洋工学専攻博士課程修了、1983年海洋科学技術センター入所。海洋開発工学部研究員、同研究副主幹、企画部企画課長、フロンティア研究推進室長、地球深部探査センター副センター長、執行役兼海洋工学センター長を経て、2010年より現職。開発部門を担当。