JAMSTEC
クロロフィル−a分布図1
(レベル−2:日本の西側飛行時)
クロロフィル−a分布図2
(レベル−3:東シナ海の一部:幾何補正)
これは、97年11月30日午後1時(日本時)に、米国のOrbView−2衛星に搭載されたSeaWiFS海色センサーにより観測された東シナ海のクロロフィル−aの画像です。SeaWiF海色センサーは、可視波長帯域に複数の観測チャネルを持ち、海の色を観測するセンサーです。OrbView−2はNASAにより、97年8月に打ち上げられ、97年9月からSeaWiFSによる観測を開始し、その観測データを送り始めました。これまで、NASAを中心に、衛星データを受信し、データを処理する地上局におけるソフトウエアの調整が進められてきました。当機構においても、横須賀本部において衛星からのデータを直接受信するとともに、ソフトウエアの調整を試みてきました。この結果、97年12月2日に、初めてクロロフィル−aの画像化に成功しました。このセンサーにより観測されたデータについて、大気補正などの前処理を施し、経験式(観測チャネル間の比演算)を適用し、クロロフィル−aの濃度を求めたものです。クロロフィル−aは海水中の植物プランクトンに含まれます。クロロフィル−aは、光合成を行い無機炭素を有機物に替え、食物連鎖の頂点に立つ植物プランクトンの濃度を代表するパラメータとして用いられるものです。図1は日本の西側を飛行したときのクロロフィル−a分布を示すレベルー2の画像です。図2は東シナ海の一部分について幾何補正を施したレベルー3の画像です。ほとんどの海域が雲におおわれておりますが、東シナ海の一部が観測されております。クロロフィル−aの濃度として、0.01mg/m3から10mg/m3までの範囲を青色から赤色まで表示しました。中国沿岸と韓国沿岸の赤色の部分は、クロロフィル−aそのものを表すのではなく、海水中の懸濁物によるものと考えられております。全体にクロロフィル−a濃度の低い状態にあることが読みとれます。
当機構では、SeaWiFSからのデータの受信を継続し、このようなクロロフィル−a画像の作成を行います。当機構において受信したSeaWiFSのデータは、当機構において一 次処理を施します。この後、米国NASAのGSFC(ゴダード宇宙飛行センター) のSeaWiFSチームが、これらのデータを、インターネットを通して、当センタ ーからSeaWiFSチームのコンピュータへコピーします。SeaWiFSチーム は、植物プランクトン含有のクロロフィル−a濃度を求め、全球のデータベースへ張 り付けます。当機構において処理したデータ をSeaWiFSのホームページ( HRPT Browse)において検索することができます。
問い合わせ先:
研究主査 浅沼市男 E-Mail: asanumai@jamstec.go.jp