北太平洋中緯度は黒潮による暖かな海水の流れと、冬季、シベリアからの非常に冷たい吹き出しにより、海洋から大気へ大量の熱が放出されており、地球温暖化などによる気候変動において敏感な海域であることが分かってきました。独立行政法人海洋研究開発機構では、音響トモグラフィー、流速計、高精度の水温塩分計測などの海洋観測とモデルによるシミュレーションを行い、黒潮をはじめとする中緯度域の海洋現象を解明しようとしています。また、亜熱帯循環研究にとって絶好な航路を通るフェリーに観測機器を設置して、継続的な観測を行っています。(第2研究グループ)
東京−小笠原間を結ぶフェリー「おがさわら丸」(小笠原海運株式会社、全長131m、総トン数 6,679トン)に多層式超音波ドップラー流向流速計を設置して、黒潮を含む亜熱帯循環の海流観測を行っています。また、投棄式水深水温計を用いた水温の断面観測も行っています。(第2研究グループ)
フェリーを用いた海洋観測 (協力:小笠原海運株式会社、東北大学)
沖の鳥島は東京から1,700km以上離れている日本最南端の島であり、最も近い島でも数100km離れている絶海の孤島です。そのため、人為的影響のほとんどない海洋気象・海象データを、船舶を用いずに一年を通して連続的に集めることが出来ます。現在、独立行政法人海洋研究開発機構ではこの沖ノ鳥島に気象・海象観測システムを設置しています。観測されたデータは、NOAA衛星を利用したアルゴスシステムを用いることにより、準リアルタイムで独立行政法人海洋研究開発機構において取得することが出来ます。
スーパーコンピューターを用いて黒潮や親潮をモデル化し、観測結果との比較を行っています。
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