○奥尻海嶺

日本海奥尻海嶺の水深3100mでは、海底の割れ目に沿って、バクテリアマットと腹足類からなる冷水湧出帯生物群集が分布しています。この群集は、1940年の積丹沖地震(M7.5)をきっかけに形成された可能性があります。

日本海奥尻海嶺にあるバクテリアマットと腹足類からなる冷水湧出帯生物群集。



○千島海溝〜日本海溝〜鹿島海山

世界最深部にある冷水湧出帯生物群集で、水深5000mから6500m付近まで分布しています。ナギナタシロウリガイ Calyptogena phaseoliformis が優占種で断層に沿ってコロニーが雁行状に分布しています。

日本海溝に分布するナギナタシロウリガイ



○相模湾

相模湾には、初島沖(水深800〜1200m:前述の写真参照))、沖ノ山堆(水深1000〜1200m)、相模海丘、三崎海丘、三浦海丘の計5カ所に冷水湧出帯生物群集が分布しています。なかでも、初島沖は1984年に日本で最初に見つかった深海化学合成生態系で、この発見を皮切りに日本の化学合成生態系の研究が本格化しました。



○遠州灘金洲ノ瀬

水深300mの金洲ノ瀬ではシロウリガイ類のかわりにフクスケツキガイ Mesolinga soliditesta が優占する群集があります。海底からはメタンガスがわき出ています。

遠州灘金洲ノ瀬のハオリムシ類の集団とフクスケツキガイの死殻堆積



○南海トラフ

南海トラフでは、竜洋海底谷(水深1100m)・天竜海底谷(水深3800m)のほか数カ所に化学合成生態系が分布しています。いずれもシロウリガイ類を優占種としており、少なくとも7種のシロウリガイ類が出現します。

竜洋海底谷にあるナンカイシロウリガイ
Calyptogena nankaiensis の集団






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