海洋研究開発機構
海洋調査船「なつしま」によるインドネシア・スマトラ島沖緊急調査の状況について
(本文中の注釈がない日時は「なつしま」現地時間)

3月1日(火)(調査航海第12日目)

現在の位置はアチェ海盆の西縁域。
天候は快晴。今朝未明以降海況が悪化、回復へ向かっているものの、現在も波やうねりが残る。未明以降、船は、海況の悪化にともない波をかぶりやすい測線方向ということで、8ノットより6ノットへ。昨日から、アチェ海盆の西縁域の精密地形図探査を継続している。

<昨日までの成果>
 外縁隆起帯を越えアチェ海盆を横切る測線でのシングルチャネルサイスミック探査の記録の解析結果について議論を終えた。また、昨日以降行った、同地域での海底地形について解析を行っている。アチェ海盆底は全体としてその西縁部境界(水深約2700m:補正前)に向かって緩く傾斜している。一方、西縁部境界は急峻な崖地形と段丘面が交互の発達する地形をなす。シングルチャネルサイスミック探査の記録によれば、西縁部境界は正断層的な様相を示している。

<本日の調査予定>
アチェ海盆西縁境界部周辺の海底地形をメッシュを切りながら調査を行う。


海底地形を元にして潜航点を
選定する話し合い風景



3月2日(水)(調査航海第13日目)

現在の位置はアチェ海盆の西縁域。天候は快晴。お昼にはつよいスコールあり。

<昨日までの成果>
 海底地形及びシングルチャネルサイスミック調査の解析結果、アチェ海盆の西縁において、断層が確認された。
 本日の潜航調査において、この断層の様子を検討する。

解説:この断層は地震を起こした主断層でない。ただし、地震によってスマトラ島南西海岸域等でみられる沈降(計算では最大4mに及ぶ)と、津波の原因となった外縁隆起帯の隆起(計算では最大8mに及ぶ)との境に位置する場所にこれが位置することより、この断層が今回の地震で変位したかどうかは海底地殻変動、特に、津波のメカニズムを解明する際に隆起した地塊の大きさ等を与える重要な手がかりとなる。また、この断層の変位成分が、横ずれなのか、正断層(pure dip)系なのかは、この地域のテクトニクス(前弧地殻での歪みの分配)を知る上で重要である。

<本日の調査予定>
ハイパードルフィンを使ってアチェ海盆の西縁域の潜航調査を行う。
アチェ海盆西縁境界部周辺の海底約2200mの段丘面にみられる断層についての海底直視調査。ハイパー回収後、アチェ海盆南西縁の海底地形調査(明朝6時調査終了予定)。


Dive No.384 亀裂(水深2170m)



3月3日(木)(調査航海第14日目)

現在の位置はアチェ海盆の西縁域。天候は快晴。
本日のハイパードルフィン潜航予定海域近傍で、早朝よりインドネシアの漁船により漁網が設置されているのを確認した。安全確保のため、この海域の潮流(25°で0.9ノット)を確認し、漁網の接触を避けるため、潜航調査開始の時間調整を行った。

<昨日までの成果>
 昨日は、アチェ海盆西縁境界に位置する断層周辺海域を潜航した。断層は、その中央部が隆起した小さな海盆(水深2170m前後)と平行して伸びており、表層は厚い泥で覆われている。断層直上と考えられる場所でその亀裂が発見された。現在、熱流量等の物理観測結果が解析されているが、大きな異常は確認されていない。ハイパードルフィン回収後、西縁境界部南東部の海底地形探査が行われた。

<本日の調査予定>
ハイパードルフィンにて昨日の断層を作る地形リニアメントの南西延長部、水深1200mの小さな構造性の海盆と東に隣接する構造的隆起帯(pressure ridge)斜面に沿って潜航調査を行う。潜航調査終了後、調査海域を過ぎるまで海底地形探査を継続する。また、長期型海底地震計(L-OBS 2)を本航海調査海域の最も北側に位置する場所に投入設置する。

<明日以降の予定>
明朝、長期海底地震計(L-OBS 2)を投入設置する予定。


長期海底地震計設置風景


Dive No.385 段差(水深1230m)




3月4日(金)(調査航海第15日目)

現在の位置は調査海域最北部。天候は快晴。長期型地震計の投入・設置を終えた。

<昨日までの成果>
昨日の潜航調査は、アチェ海盆西縁南部域の水深1270m付近の細長く谷状に伸びた海盆底から、隣接する隆起体の斜面に沿うようなコースで行った。目的はこの谷状に伸びた海盆にそって走ると考えられる断層を潜航調査によって確認することにあった。隆起体の南西側斜面には緩く傾斜した段差構造が、斜面とほぼ平行して発達しており、また、斜面の崩壊を示唆する崩落した岩石が多数密集する場所等が確認された。また、長期型地震計(L-OBS 2)の設置状況を確認した。

<本日の調査予定>
長期型海底地震計(L-OBS 2)を本航海調査海域の最も北側に位置する場所に投入設置した。これで調査航海の前半leg1の調査行動は終了する。ペナン入港までは、前半の調査航海船上報告書を作成することとする。

<明日以降の予定>
ペナン入港までは調査航海前半(leg 1)の調査航海報告書の作成を行う。



3月5日(土)

3月4日午前11時にLeg1の調査を終了し、ペナン(マレーシア)に向け発航した。現在回航中。


3月6日(日)

午前9時45分ペナン(マレーシア)、バターワース港に入港した。


3月7日(月)

研究者等の乗下船。次航海の準備を行った。


3月8日(火)

午後12時Leg2調査海域へ向け、ペナン(マレーシア)、バターワース港を出港した。


3月9日(水)
Leg2調査海域へ向け回航中。




3月10日(木)( 調査航海後半第1日目 )

 現在の位置は外縁隆起帯、leg1で設置した短期型海底地震計ネットワークの南東側測線上。天候は晴れ、海況はなぎ。1ノットの潮流。調査海域には9日深夜に入り、本日午前0時より、短期型海底地震計ネットワーク上で、地殻探査を目的とするエアーガンを用いたシュ―ティング実験を行っている。
 また、ペナンで研究者等の入れ替えをした。全員無事に乗船をした。
末広(海洋機構)、荒井(産総研)、シーバー(ラモント海洋研究所、米国)、ユスフ(BPPT、インドネシア)、ユディ(BPPT、インドネシア)、ハナント(海洋地質研究所、インドネシア)、セルマン(メトロ TV)が新たに乗船した。この結果、船内は日、米、ドイツ、インドネシアの混成チームとなった。

<本日の調査予定>
シングルチャネル探査用のエアーガンを音源として、海底地震計を使った地殻構造探査を終日行う。同時に、シングルチャンネル用のストリーマーを曳航させ表層部分の探査も併せて調査中。予定修了時刻は11日午前5時。

<明日以降の今後の行動予定>
OBSを使った地殻探査実験が修了する11日7時以降は、短期型OBSの回収を行う。17台全ての回収には13日日没までを予定している。但し、OBSの回収には小型ボートを使用するため、回収は日の出とともにはじまり、日没を持って終了する。深夜は地形探査を行う。14日以降は外縁隆起帯海溝側斜面において潜航調査を行う予定である。


3月11日(金)( 調査航海後半第2日目 )

 現在の位置はアチェ海盆西縁境界、leg1で設置した短期型海底地震計ネットワークのS-OBS 2の設置ポイント上。天候は晴れ、海況はなぎ。本日7時前後まで、シュ―ティング実験。その後午前10時に最初の短期型海底地震計(S-OBS 1)の回収を行い、現在S-OBS 2の回収中である。現在まで問題なし。

<昨日までの成果>
昨日まで、短期型OBSネットワーク上での地殻探査のためのシュ―ティング実験及びシングルチャネル地震探査を終了。

<本日の調査予定>
日没の午後7時まで、短期型OBSの回収を行う。本日中に5台のOBS回収予定。夜時間には、まだカバーできていない調査海域東部での海底地形調査を行う。

<明日以降の今後の行動予定>
若干遅れ気味であるが、17台全ての回収には13日日没までを予定している。以下は変更なし。14日以降は外縁隆起帯海溝側斜面において潜航調査を行う予定である。


3月12日(土)( 調査航海後半第3日目 )

 現在の位置は外縁隆起帯、leg1で設置した短期型海底地震計ネットワークのS-OBS 8の設置ポイント上。天候は晴れ、海況はなぎ。本日午前6時より短期型OBSの回収を行う。本日既に現在までS-OBS 6及び7を無事回収。これまで、特に問題なし。

<昨日までの成果>
昨日までにS-OBS5台を無事に回収済み。その後、深夜より海底地形探査を行い調査グリッドの北東側の地形空白域を埋めた。

<本日の調査予定>
日没の午後7時まで、短期型OBSの回収を行う。本日中に6台のOBS回収予定。夜時間には、まだカバーできていない調査海域東部での海底地形調査を行う。

<明日以降の今後の行動予定>
S-OBSの回収は13日日没までを予定している。以下は変更なし。14日以降は外縁隆起帯海溝側斜面において潜航調査を行う予定である。


3月13日(日)(調査航海後半第4日目)

 現在の位置は外縁隆起帯、leg1で設置した短期型海底地震計ネットワークのS-OBS 17(OBSネットワーク上の最も北西)上。天候は晴れ、海況はなぎ。本日午前6時より短期型海底地震計(OBS)の回収を行う。先ほど、最後の短期型OBS(S-OBS 17)を回収。これで今回設置した短期型海底地震計17台を全て無事回収した。

<昨日までの成果>
昨日までにS-OBS12台を回収(内7台を予定どおり12日に回収を終えた)その後、深夜より海底地形探査を行い、調査グリッドの北東側の地形空白域を埋めた。

<本日の調査予定>
本日午前6時より残りの5台の短期型地震計を回収。一部、採取データの確認を行う。夜時間には、まだカバーできていない外縁隆起帯海溝側での海底地形調査を行う。

<明日以降の今後の行動予定>
14日以降は外縁隆起帯海溝側斜面において潜航調査を行う予定)14日:調査地域(海溝側)西方 での斜面崩壊地域、水深2700mより潜航調査を開始。夜には海溝軸部から外縁隆起帯海溝側斜面に向かって、シングルチャネル地震波探査を行う。15日:3月22日の潜航調査サイトの東側に位置する平坦面にみられる背斜軸部上でのハイパードルフィンに今回装着したサブボトムプロファイラー(DAI PACK)を使った海底表層の調査を行う。夜には海溝軸部から外縁隆起帯海溝側斜面に向かって、シングルチャネル地震波探査を行う。16日:外縁隆起帯海溝側斜面急崖、水深3000m 付近にある段丘周辺とその直上での潜航調査を予定。


3月14日(月)(調査航海後半第5日目)

現在の位置、外縁隆起帯海溝側斜面。天候は晴れ、海況はなぎ。

<昨日までの成果>
短期型海底地震計17台を全て無事回収。夜は調査グリッド中の主として外縁隆起帯の未調査海域での海底調査を行う。

<本日の調査予定>
 無人探査機ハイパードルフィンにて、外縁隆起帯海溝側急斜面崖のなかで谷地形として発達する北側地域、水深2,900m付近より2,400mへかけての急崖の潜航調査を行った。
 大スケールでの斜面崩壊の調査。2,900m付近から2,600m付近では混濁した海水が発達、視野が2-3mと悪い。2,600m付近から上昇するにつれ、海底斜面の崩壊や亀裂(open crack)等が顕著となる。前回の21日と22日のそれと同じく、今回の地震で海底面が大規模に崩落する様子が観察された。夜時間には、海溝軸から外縁隆起帯海溝側斜面に向かって、シングルチャネル地震探査を行う。

<明日以降の予定>
無人探査機ハイパードルフィンを使って、外縁隆起帯海溝側急斜面崖、水深3000m付近に位置する地形変換点への潜航調査を予定。夜はまだ調査が行われていない海域での海底地形探査を行う。


3月15日(火)(調査航海後半第6日目)

現在の位置は外縁隆起帯海溝側斜面。天候は晴れ、海況はなぎ。本日午前8時半より無人探査機ハイパードルフィンを使った潜航調査を行ったが、機器不良のため、12時前に回収。海底地形調査を行う。

<昨日までの成果>
  海溝斜面における昨日の潜航調査で、大規模に発達した斜面崩壊を発見した。2月22日の潜航調査と同じように、斜面の崩壊は著しく激しい(写真1参照)。これは尾根の写真。従って、単なる地滑りというよりも、激しい地震動によって海底が壊されたことが、特に、斜面で分かりやすくなっていると考えている。
  22日の潜航調査と今回の潜航調査はその性質が類似している。2650m以深では底層水は混濁しており、混濁層の起源と考えられる破壊された場所は、必ずしも海溝側でなく、外縁隆起帯の2600m以浅の場所で、多分に海溝と平行するようにある幅をもつ「強破砕帯」ができている。
  深夜より開始されたシングルチャネル地震探査では、スンダ海溝軸部から軸と直行する方向で外縁隆起帯へ向かって測線を引き、地下構造イメージを得た。その結果は現在解析中である。

<本日の調査予定>
  無人探査機ハイパードルフィンによる潜航調査を行った。夜時間には、海溝軸から外縁隆起帯海溝側斜面に向かって、海底地形調査を行う。

<明日以降の予定>
本日、無人探査機ハイパードルフィンで潜航調査できなかった場所(水深3000m付近)に位置する外縁隆起帯海溝側急斜面崖の地形変換点への潜航調査を予定。夜は、まだ調査が行われていない海域での海底地形探査を行う。


写真1
外縁隆起帯の海溝側斜面域「強破砕帯」では、激しい地震動によって破壊された(切り立った幅50〜80m)やせ尾根が何百mにも渡って延々と続く。このやせ尾根の姿はまるで「水道橋」を思わせる。この写真は斜面の一方側のみを写したものである。その破壊の程度は写真にあるように、崩壊せずに残された岩石は開口型の亀裂をなして裂けており、崩壊した面は鋭く、いまにも崩れ落ちそうである。この地震で起きたと思わせる。全体としては、「水道橋」の両端をさらに切り裂き、残った痩せ尾根部をも最終的には崩そうとしている。(右側の壁の落差は100mを越える)
Dive No.386  


3月16日(水)(調査航海後半第7日目)

現在の場所は外縁隆起帯海溝側斜面。天候は晴れ、海況はなぎ。本日午前8時半より無人探査機ハイパードルフィンを使った潜航調査を行う。

<昨日までの成果>
  昨日お送りした調査グリッドの未調査部分の海底地形調査を行った。

<本日の調査予定>
  無人探査機ハイパードルフィンにて海溝斜面、3000m付近に出ている小さな平坦面とその上の崖を潜航した。夜時間には、引き続き、未調査海域での海底地形調査を行う。

<明日以降の予定>
本日調査できなかった調査グリッド南端に位置する水深2400mの平坦面を無人探査機ハイパードルフィンを使い、潜航調査を行う。


3月17日(木)(調査航海後半第8日目)

現在の位置は外縁隆起帯海溝側斜面。天候は曇り、ときおりスコール。海況はなぎ。本日午前8時半より無人探査機ハイパードルフィンを使った潜航調査を行う。

<昨日までの成果>
  昨日潜航調査したポイントは水深3000m付近にはり出す地形的な段差(テラス)上からその斜面にかけてである。この地形段差は、今回の調査海域の南西側海溝斜面にある断崖の途中に位置し、南北にほぼ同じ深度で点在している。先の「強剪断帯」のより海溝側に位置し、地形的には斜面であること等からより不安定な場と考えられる。従って、もし、今回の地震を引き起こす地震がより海溝側へ出ているとすると、その地殻変動は大きなことが予想された。
  観察の結果、この不安定な段差では、過去に活動したと考えられる断層による地形的段差は確認されたが、現在では厚い堆積物に覆われていることやその露出面に生物痕が発達する等、今回の地震によると思われる新たな変形や変動は観察されなかった。

 昨夜は地形調査を行った。

<本日の調査予定>
  無人探査機ハイパードルフィンにより、海溝斜面の背後にあたる平坦面を潜航調査する。特に直視観察とハイパードルフィンに装着したサブボトムプロファイラーによる高解像度地表浅部層探査。夜時間には、引き続き、未調査海域での海底地形調査を行う。

<明日以降の予定>
再度、海溝斜面に最上部に位置する「強剪断帯」を観察する。
19日にはこの側方連続を観察する予定である。

3月18日(金)(調査航海後半第9日目)

現在の位置は外縁隆起帯海溝側断崖に切り込む海底谷(3月14日潜航地点の継続)天候は晴れ。海況はなぎ。本日午前8時半より無人探査機ハイパードルフィンを使った潜航調査を行う。

<昨日までの成果>
  昨日潜航調査したポイントは、外縁隆起帯海溝側断崖最上部とこれを登りきった平坦面(水深2300m)で、大きな位置づけとしては、強剪断帯の東北側に位置する場所での変形等の観察。特に、サブボトムプロファイラーを装着し、海底表層部の地下探査を併せて行った。詳しい結果は現在解析中。
  直視観察の結果は、この平坦面ではリップルの発達する平坦面で、厚く堆積物に覆われており、なんら地殻変動の様子をみることはできなかった。従って、一昨日と昨日の結果から、強剪断帯は極めて限られた場所に集中して生じていることが理解できる。
  また、短期型海底地震計の記録と解析結果の一部が紹介された。マグニチュード1クラスの微小地震も記録されており、観測中約3000個の余震を観測できた。現在までのところ、その余震の多くはアチェ海盆の地下深くに集中すること等が明らかとなった。現在、今回の調査で得られた1)シングルチャネル地震探査断面、2)海底地形、3)余震断面等をコンパイルし、今回の地震の特徴を検討している。

  昨夜は地形調査を行った。

<本日の調査予定>
  無人探査機ハイパードルフィンにより、外縁隆起帯海溝側断崖に切り込んだ海底谷(3月14日潜航地点の継続)中腹より断崖の頂部へ至る測線、主として、強剪断帯内部及び隣接する上下の整然層との境界等の詳細を調査する。夜時間には、引き続き、未調査海域での海底地形調査を行う。

<明日以降の予定>
19日には無人探査機ハイパードルフィンを使って、南に位置する「強剪断帯」の側方連続を観察する。
潜航終了後の計画は現時点では未定。

Dive No. 390 水深2420m
右側が大崩壊している



3月19日(土)(調査航海後半第10日目:本調査航海最終日)

現在の位置は外縁隆起帯海溝側断崖に切り込む海底谷(3月18日潜航地点の継続)天候は晴れ。海況はなぎ。時にスコール。本日午前6時半より無人探査機ハイパードルフィンを使った潜航調査を行う。

<昨日までの成果>
  昨日の潜航調査は、3月14日の潜航調査地点を継続し、強剪断帯の内部を調査する目的で行われた。予想どおり東西に連続する尾根沿いに亀裂や剪断した表層堆積物が観察された。離底直前に尾根沿いを登りきったところで、南北方向の大きな亀裂、地割れ帯に遭遇した。いずれにせよ、この場所が他の場所と大きく異なり、強い地振動等で表層地形が大きく変動していることは間違いなく、それが前回の地震によるとも考えられる。
  昨夜は地形調査を行った。

<本日の調査予定>
  無人探査機ハイパードルフィンにより昨日18日の潜航で発見された南北方向の地割れと、外縁隆起帯最南西部に位置する隆起帯の尾根に沿って、地割れ等の地殻表層部の構造を調査する。

  本日を最後の研究調査とする。

<本日の成果>
  この場所では無数の地割れ、亀裂が発達しており、それはいずれも新鮮なものであった。この連続は少なくとも南側(地形的に細くなっている場所の先端付近まで)約1km以上に渡って連続することが分かった。


潜航は、強剪断帯の内部を調査する目的で行われた。東西に連続する尾根沿いに亀裂や剪断した表層堆積物が観察された。無人探査機の離底直前の尾根沿いを登りきったところで、南北方向の大きな亀裂、地割れ帯に遭遇した。
いずれにせよ、この場所が他の場所と大きく異なり、強い地振動等で表層地形が大きく変動していることは間違いなく、それが前回の地震によるもと考えられる。
Dive No. 391 水深2250m
地震により破壊されたと思われる海底の様子
 


Dive No. 391 水深2250m
地震により破壊されたと思われる海底の様子


3月20日(日)

海洋調査船「なつしま」は、19日午後2時40分、Leg2の調査を終了し、インドネシアのバリ・ベノア港へ向け発航した。


3月21日(月)〜3月25日(金)

インドネシアのバリ・ベノア港へ向け回航中。


3月26日(土)

午前8時10分、インドネシアのバリ・ベノア港に入港し、研究者等関係者全員が下船した。


3月28日(月)

JAMSTECはインドネシア技術評価応用庁(BPPT)と共同でスマトラ調査の結果をプレス発表した。
プレスリリース件名:海洋調査船「なつしま」によるインドネシア・スマトラ島沖緊急調査結果について

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