3.水資源確保 |
|
(1)太陽熱利用淡水化システム | |
自然エネルギーを利用した持続的(sustainable)な淡水化システムを開発するために、太陽熱を利用した 淡水化システムの新しい製品コンセプトを構築中である。このシステムは、太陽熱集熱装置で発生させた 蒸気を利用して、逆浸透膜(RO)および多段効用型淡水化装置(MED)を稼動させる計画である。 このコンセプトと類似の太陽熱利用発電システムは、米国カリフォルニア州で20年間以上、営業運転を続けている。 この最大発電量は、380MWであり、その発電単価は、約5セント/kWhである。 |
|
図. 7 太陽熱利用淡水化システムの概念図 |
(2)空気中水分回収装置付空調機 | |||
通常の空調機では、室内の冷却空気を循環冷却しているので、空気中の水分回収量は限られている。 本プロジェクトでは、図―8に示すような空気中水分回収装置付空調機を開発した。 紅海沿岸の山岳都市(Abha)に観測された気象データに基づいて、水分回収量を試算した。 その結果は、図―9に示すように、各月の相対湿度に依存している。冷却温度を0℃程度に設定すると、 50リッター/日以上の水を回収することが可能である。 |
|||
図. 8 | 空気中水分回収装置付空調機 ここで、右下に回収された水を示す。 | 図. 9 | Abhaにおける空気中水分回収量の試算結果 ここで、Qsは供給空気量、ETは冷却温度 |