佐川・横倉山編[四国サイエンスマップ]

このエリアの基本情報

場所

高知県高岡郡佐川町、越知町

文化

佐川町は土佐藩家老 深尾氏によって栄えた城下町で「土佐の京都」と言われ、桜と日本酒で有名な街です。牧野富太郎博士にちなんでその名がつけられた牧野公園は、「日本桜百選」にも選ばれた桜の見所です。また、深尾氏に仕えた酒蔵が日本酒の町 佐川町をつくりました。現在も佐川にある酒蔵「司牡丹」は人気漫画家、黒鉄ヒロシ氏の実家でもあります。

その佐川町の隣にある越知町は、源平合戦で敗れた平家が幼い安徳天皇とともに安全な場所を求めて逃れ、転々と移り住み、横倉山にたどり着いたと言われている場所です。横倉山には安徳天皇にまつわる伝説や史跡があり、また安徳天皇御陵参考地として国から指定を受けています。

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地質関係者のあいだでは、「佐川を知らぬ」は「モグリだ」と言われるほど、佐川は地質学のメッカとして有名な場所です。古生代から中生代にわたる地層が分布する佐川から横倉山一帯を、明治16年から数回にわたり調査に訪れたドイツの地質学者エドムント・ナウマン博士が、地球の生い立ちを探るうえで極めて重要な場所として世界に紹介したことからも、佐川には世界中から地質学者が訪れます。

佐川地質館

佐川地質館 2008, 佐川地質館外観

佐川地質館 2008, 佐川地質館外観

佐川町は、町のいたることころで化石が採れます。ここにあるのが「佐川地質館」。
高知県内の化石をはじめ、国外のめずらしい化石、オウムガイなどの生きた化石まで化石の展示は充実しています。館内には、パネルによるプレートテクトニクスなどの解説などもあり、わかりやすく地質を理解することができます。年に何回か親子化石教室が開かれ、地質や化石の学習をした後、実際に化石採取を体験できるそうです。

佐川ナウマンカルスト

佐川ナウマンカルスト 2008,ところどころ顔を出す石灰岩

佐川ナウマンカルスト 2008,
ところどころ顔を出す石灰岩

佐川ナウマンカルスト 2008,草原にたたずむ象のオブジェ

佐川ナウマンカルスト 2008,
草原にたたずむ象のオブジェ

佐川町の南にひろがるカルスト台地は、佐川町の名を世界に広めたドイツの地質学者、エドムント・ナウマン博士にちなんで「佐川ナウマンカルスト」と命名されました。草原には、浸食された石灰岩がところどころに点在しています。ナウマン博士来町100年を記念してつくられた公園には象のオブジェがたたずんでいますが、これはきっと、彼がナウマン象を発見したことにちなんだものです。

横倉山

横倉山は、地質を学ぶ学生が巡検(野外実習)で訪れることでも有名です。現在、日本最古の地層である、岐阜県の飛騨外縁帯にあるオルドビス紀層が発見されるまで、横倉山のシルル紀石灰岩が最も古いとされていました。そのシルル紀石灰岩は、今から約4億年前に赤道付近にあった珊瑚礁がプレートの移動により、長い年月をかけて現在の位置まで移動してきました。サンゴ類の化石を含んだ石灰岩のため淡いピンク色をしており、「土佐桜」と呼ばれています。海外から大理石の輸入が増えたため現在は採取されていませんが、かつては建築材として使用されていました。

横倉山自然の森博物館

横倉山自然の森博物館 2008, 体験コーナーで石をたたいてみては? どんな音がするかな?

横倉山自然の森博物館 2008, 体験コーナーで石をたたいてみてはどうですか? どんな音がするかな?

建築家、安藤忠雄氏設計の建物でも有名な「横倉山自然の森博物館」。ここでは、横倉山の生い立ちを始め、横倉山の植物、この地で研究活動をした牧野富太郎博士の植物のスケッチなども展示されています。体験コーナーもあり、実際に化石に触れることができます。

このように、「佐川・横倉山」は地質にまつわるたくさんのみどころがあります。日本地質百選にも選ばれており、日本列島ジオサイトのひとつとして紹介されています。

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