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数理科学・先端技術研究開発センター(MAT)

研究者紹介

細野 七月(Natsuki Hosono)

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研究員
国立研究開発法人 海洋研究開発機構
数理科学・先端技術研究開発センター

〒236-0001 神奈川県横浜市金沢区昭和町 3173-25
natsuki.hosono_at_jamstec.go.jp


Short CV

地球と惑星の成り立ちについて、コンピュータシミュレーションを用いて明らかにする。 研究キーワード:流体粒子法・数値計算・地球惑星科学・High Performance Computing

Employment

2014年4月〜2016年5月 理化学研究所 計算科学研究機構 特別研究員
2016年5月〜2017年9月 京都大学 総合生存学館 特定研究員
2017年9月〜現在 (国) 海洋研究開発機構 数理科学・先端技術研究分野 特任技術研究員

Education

2009年4月〜2011年3月 東京工業大学大学院 理工学研究科 博士(前期) 地球惑星科学専攻
2011年4月〜2014年3月 東京工業大学大学院 理工学研究科 博士(後期) 地球惑星科学専攻

Research Topics

月の成り立ちを考える

太陽系の中には、地球以外にも幾つかの惑星(例えば金星など)があり、個々が多種多様な特徴を持っています。 その中で、地球の特徴的な性質は、月という惑星に対して巨大な衛星を持っている事です。 他の惑星を見ても、この様な惑星と衛星のサイズ比が大きい天体は現在発見されていなく、この月がどのようにしてできたのかが過去様々な研究者に注目の的とされてきました。 いくつか提唱された月の起源の中で、もっとも受け入れられている仮説が、巨大衝突説と呼ばれるものです。 この説によると、今から46億年ほど前に原始地球と他の惑星が衝突し、その結果地球の周りに岩石が大量に放出されます。この放出された岩石が重力的に引き合って一つの天体を形成したのが月だと考えられています。 巨大衝突は極めて衝撃的なイベントのため、月の形成にとって重要のみならず、その後の地球の姿を決定するという意味でも極めて重要です。 言い換えれば、この巨大衝突が起きたからこそ、我々人類は今存在している、という可能性も多々有りえます。

一方で、実際にこの現象が月を形成可能かについては、実験ができません。 そこで、コンピュータシミュレーションが必要になります。 下記の図は実際に私がコンピュータシミュレーションによって行った巨大衝突の図です。 この計算には、Smoothed Particle Hydrodynamics (SPH)法と呼ばれている、流体の数値計算手法を用いています。

巨大衝突の計算結果
巨大衝突の計算結果

High Performance Computing
一方で、これらの計算は往々にして多大な計算時間、ひいては電気代を必要とします。 そこで、近似的手法を用いて計算時間を短くしたり、あるいはGPUなどと言ったCPUに比べて省電力な外部の計算加速装置を用いるなどして、計算を加速する事が必要不可欠となります。 我々は日々、そのような計算加速装置に最適化した手法やコードを開発し、世界で最も早く真実を知るためのツール作りをしています。 下記の図は、実際に我々が行った、巨大衝突後に撒き散らされた岩石が、重力で月を形成する計算で、現在のところ世界最高の解像度を誇っています。
月の集積
月の集積

Publications

Original Publications (Peer-Reviewed)

  • “Particle Number Dependence of The N-Body Simulations of Moon Formation”, Sasaki, T. \& Hosono, N., in press., Astrophysical Journal, in press.
  • “Unconvergence of Very Large Scale GI Simulations”, Hosono, N., Iwasawa, M., Tanikawa, A., et al., 2017, Publications of the Astronomical Society of Japan, 69, 26
  • “The giant impact simulations with density independent smoothed particle hydrodynamics”, Hosono, N., Saitoh, T. R., Makino, J., Genda, H., \& Ida, S, 2016, Icalus, 271, 131
  • “A comparison of SPH artificial viscosities and their impact on the Keplerian disk”, Hosono, N., Saitoh, T. R., Makino, 2016, Astrophysical Journal Supplement, 224, 32
  • “Implementation and performance of FDPS: A Framework Developing Parallel Particle Simulation Codes”, Iwasawa, M., Tanikawa, A., Hosono, N., et al. 2016, Publications of the Astronomical Society of Japan, 68, 54
  • “Density-Independent Smoothed Particle Hydrodynamics for a Non-Ideal Equation of State”, Hosono, N., Saitoh, T.~R., \& Makino, J. 2013, Publications of the Astronomical Society of Japan, 65, 108

Proceeings (Peer-Reviewed)

  • “FDPS: a novel framework for developing high-performance particle simulation codes for distributed-memory systems”, Iwasawa, M., Tanikawa, A., Hosono, N., et al., 2015. In Proceedings of the 5th International Workshop on Domain-Specific Languages and High-Level Frameworks for High Performance Computing (WOLFHPC '15)
  • “Automatic generation of efficient codes from mathematical descriptions of stencil computation”
  • Muranushi, T., et al. (11th author)., 2016., In Proceedings of the 5th International Workshop on Functional High-Performance Computing (FHPC 2016)
  • “Simulations of below-ground dynamics of fungi: 1.184 pflops attained by automated generation and autotuning of temporal blocking codes”
  • Muranushi, T., et al. (8th author)., 2016., In Proceedings of the International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis (SC '16)