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数理科学・先端技術研究分野(MAT)

研究者紹介

中川貴司(Takashi Nakagawa)

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主任研究員
国立研究開発法人 海洋研究開発機構
数理科学・先端技術研究分野

〒236-0001 神奈川県横浜市金沢区昭和町 3173-25
ntakashi_at_jamstec.go.jp


Short CV

Employment

2002年7月〜2003年10月 カリフォルニア大学ロスアンゼルス校ポスドク研究員
2003年11月〜2004年7月 シカゴ大学ポスドク研究員
2004年9月〜2006年3月 東京大学大学院理学系研究科ポスドク研究員
2006年4月〜2007年3月 東京大学大学院工学系研究科ポスドク研究員
2007年4月〜2008年12月 九州大学大学院理学研究院助教(地球惑星科学部門)
2009年4月〜2011年3月 スイス連邦工科大学チューリッヒ校地球物理学研究所上級研究員
2011年4月〜2013年3月 (独)海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域研究員
2013年4月〜2014年3月 (独)海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域主任研究員
2014年4月〜2015年3月 (独)海洋研究開発機構 数理科学・先端技術研究分野主任研究員
2015年4月〜現在 国立研究開発法人 海洋研究開発機構 数理科学・先端技術研究分野主任研究員

Education

1997年4月〜1999年3月 東京大学大学院理学系研究科地球惑星物理学専攻修士課程
1999年4月〜2002年5月 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程

Research Topics

専門研究分野:地球惑星流体力学・地球惑星ダイナミクス

1.マントル対流シミュレーションに基づくコア−マントル熱化学進化
地球内部層構造の形成後から現在までの固体地球内部の熱化学進化過程において妥当なシナリオ(現在のマントル最下部の大規模不均質構造、連続的なプレートテクトニクス、地質学的な時間スケールにおいて存在している固有磁場)を提唱するべくモデルシミュレーションを行っている.
core_evo
Thermal and magnetic evolution of Earth's core in a coupled core-mantle evolution model.

2.地球マントル最下部における大規模不均質構造の成因
熱力学計算によって求められた相平衡関係データベースをマントル対流シミュレーションモデルに組み込むことで、温度、組成、圧力条件下での弾性特性をダイナミクスの中で計算することができる.その結果、求められた速度異常構造と地震波トモグラフィーなどで求められているグローバルスケールの不均質構造と比較することで、地震波トモグラフィーがマントルダイナミクスのどのような部分を意味しているのかを明らかにしている.
seismic anomalies
Thermo-chemical structure (top); Vs and bulk sound velocity anomalies (bottom)

3.地球ダイナモシミュレーションにおけるコア熱化学構造の成因
地震波観測などで提唱されているコア熱化学構造の妥当性を議論するために、地球ダイナモシミュレーションモデルによって、提唱された熱化学構造に対するダイナモ誘導磁場の生成条件を広範囲のパラメータ実験を行っている.その結果、熱成層では成因を説明することが難しく、組成的な成層を考慮する必要がある.
geodynamo
Radial magnetic field at CMB. Left: Unstratified; Right: Stratified.

4.マントル水物質循環過程の物理化学過程の非線形性
表層の70%を占める海洋が沈み込み帯を通して地球内部へと輸送されていることが、岩石ならびに高温高圧実験から示唆されている.それらの実験から得られた含水マントル鉱物の最大含水率データベースならびにマントル鉱物流動特性の水依存性を全球スケールマントルダイナミクスモデルへ導入した.モデルシミュレーションの結果、マントル内に取り入れられる海水量は脱水反応によって強く制限されるが、表面のプレート運動が含水海洋地殻によって活発化する.それによって、地球内部の熱輸送効率がこれまでのマントル無水鉱物の流動特性を考慮する場合に比べて約30%上昇することが明らかになった.これは、簡単な線形的な理論予測とは大きく異なり、含水マントル鉱物の脱水過程や流動特性などの非線形性がマントル内だけではなく大気海洋における熱ー物質ー水大循環にも影響を与えていることを示唆している.
“mantle
Thermo-chemical-viscous-hydrous structures in Earth’s mantle as a function of viscosity dependence of water.

Publications

Selected Publications (Peer-Reviewed)

  • Nakagawa, T., and P. J. Tackley, Lateral variation of CMB heat flux and deep mantle seismic velocity caused by a thermal-chemical-phase boundary layer in 3D spherical shell, Earth Planet. Sci. Lett., 271, 348-358, 2008.
  • Nakagawa, T., and P. J. Tackley, Influence of initial CMB temperature and other parameters on the thermal evolution of Earth's core resulting from thermo-chemical mantle convection, G-cubed, 10, Q03004, doi:10.1029/2010GC003031, 2010.
  • Nakagawa, T., P. J. Tackley, F. Deschamps, and J. A. D. Connolly, Radial 1-D seismic structures in the deep mantle in mantle convection simulations with self-consistently calculated mineralogy, G-cubed, 13, Q11002, doi:10.1029/2012/GC004325, 2012.
  • Nakagawa, T., and P. J. Tackley, Implications for high core thermal conductivity on Earth's coupled core-mantle evolution, Geophys. Res. Lett., 40, doi:10.1002/grl.50574, 2013.
  • Nakagawa, T., and P. J. Tackley, Influence of combined primordial layering and recycled MORB on the coupled thermal evolution of Earth's mantle and core, G-cubed, 15, 10.1002/2013GC005128, 2014.
  • Nakagawa, T., An implication for the origin of stratification below the core-mantle boundary region in numerical dynamo simulations in a rotating spherical shell, Phys. Earth Planet. Int., doi: 10.1016/j.pepi.2015.02.007, 2015.
  • Nakagawa, T., T. Nakakuki, and H. Iwamori, Water circulation and global mantle dynamics: Insight from numerical modeling, G-cubed.,2015, accepted.