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むつ研究所

観測機材整備場

観測機材整備場は、海洋地球研究船「みらい」が搭載するトライトンブイをはじめとする海洋観測機器等の保守・整備を行う整備場と各種海洋観測機器の較正並びに電子機器の整備を行う検定棟で構成されています。

建物概要

観測機材整備場
整備場:
鉄骨造3階建一部吹抜け
延床面積/3,046(921坪)
主要な設備:
10トン天井クレーン
ブイ用保管ラック
高圧試験水槽ほか
検定棟:
CTD較正室、センサー保管室、 電子機器整備室、気象センサー較正室、 ブイデータ処理室他

トライトンブイ

トライトン(海洋観測係留ネットワーク)は、エルニーニョやアジア・モンスーンなどの気候変動現象を解明するため、熱帯太平洋および東インド洋西部に展開された観測ブイのネットワークです。
トライトンブイでは風、気温、湿度、気圧、雨量、日射、海水の流れ、深さ750mまでの水温および塩分を測定しており、データはリアルタイムで近くの衛星によって送信され、世界中の研究者に供給されます。毎日の天気予報にも利用されています。

CT(塩分・水温) センサー較正室

水温計の較正は、高精度で安定している温度計を準器として用います。水温計と準器を温度が一定の恒温糟に同時に入れ、測定値の比較を行って較正します。
また、塩分計の較正は「標準海水」を使用して、高精度塩分計で恒温糟内から採水された水の塩分を測定し、それを基準値として塩分計を較正しています。

アルゴフロート

アルゴフロートは、通常水深1,000mの滞在深度を漂流し、10日に1度、2,000mまで沈降したのち、海水の水温・塩分濃度・圧力データを測定しながら海面まで浮上します。浮上後にARGOS衛星システムを通じて観測データを陸上へ送信した後、再び滞在深度へと戻っていきます。フロートはこのようなサイクルを繰り返し、約4年間稼働し続けます。

高圧試験水槽

水深2500m相当まで加圧が可能であり高圧試験水槽には、水温計を3カ所に設置し常時水温を監視しています。