このプロジェクトについて

海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という)とオーストラリア地球科学研究所(Geoscience Australia、以下「GA」という)は、国際深海科学掘削計画(International Ocean Discovery Program: IODP)に承認された掘削提案に基づき、ロードハウライズ中央部(図1)の地球科学的な理解を深めるための共同研究を実施しています。

英語版はこちら(Geoscience Australia 特設サイト)

 

図1:ロードハウライズプロジェクトの研究エリア:2016年にデータ取得された地震探査調査測線の位置、ライザー掘削による深部層序掘削とライザーレス掘削による浅部基盤掘削の候補地点を示しています。

全体概要

ロードハウライズ(Lord Howe Rise、以下「LHR」という)は、後期白亜紀(7,400〜5,200万年前)にオーストラリアから分離して水没した大陸地殻(ジーランディア)の一部で、コンチネンタルリボンと呼ばれる細長い大陸片です。LHRの地球科学的な理解は、海域調査と衛星観測による広域的な地球物理学的データ、海底ドレッジ試料、そして1970年代に実施された数地点での浅部掘削(海底下600mまで)に基づいています。
これらの既存データにより、LHRの地殻や堆積盆地の基本構造は大まかに理解することができます。しかし、LHRの地質と南西太平洋の広域的な地質発達について、さらに詳細な情報を得るためには、この地域の地質・テクトニクス・気候に関する1億年以上の歴史を記録した岩石を掘削する必要があります。JAMSTECとGAは、この目標を達成するため、LHRにおいて白亜紀とそれ以前(6500万年より前)の堆積物と基盤岩のコア試料を採取する深部掘削の実施に向け、国際的取り組みを先導しています。
2015年10月、JAMSTECの地球深部探査船「ちきゅう」によりLHRのリフト堆積層を海底下3500mまで掘削する提案書が国際深海科学掘削計画(International Ocean Discovery Program、以下「IODP」という)に提出されました。このIODP掘削提案書は、IODP科学評価委員会において“優良(excellent)”と評価され、国際審査を通過し、2017年3月にChikyu IODP Board (CIB)によって「ちきゅう」による掘削プロジェクトとして認定されました。
このIODP深部掘削計画を進めるにあたり、掘削提案地点周辺の地質構造の把握や、深部掘削を確実に行うための海底地盤の力学情報の把握のため、周到な事前調査がなされています。



次へ⇒