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海洋掘削科学研究開発センター

室戸沖断層先端部掘削

概要

地下生命圏生存限界を決める様々な要因の指標として、温度が広く使われています(Hinrichs and Inagaki, 2012)。沈み込み帯の冷湧水域での地下生命圏の高温限界は、エネルギーや栄養に富む熱水域と比べて低いと考えられます。室戸沖デコルマ周辺は温度的にも、栄養・エネルギー的にも生命限界に近く、その探索に最適と考えられます。そこで深海の限界生命圏検出の試みのためのIODP(国際深海科学掘削計画)掘削提案が、室戸沖の「デコルマ生命圏」探索を目的として、JAMSTEC高知コア研究所の稲垣氏らにより提出されました(Hinrichs et al., 2013)。

海水に比べてはるかに低密度のバイオマス検出の鍵は、「細胞検出限界の向上」です。高知コア研究所における技術開発により細胞検出限界が劇的に向上しており(Morono et al., 2013)、孔内観測と併せて生命限界条件が規定できる見込みが立ち、現在掘削の実現にむけたプロジェクトチームが構築されました。

生存条件からデコルマの環境(断層活動等)を推定する試みは、他に類を見ません。

図1
図1 室戸沖南海トラフ先端部の海底地形および地下構造