終戦

2013/03/25

宮崎 淳一(海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域)

幸運の女神様は最後までニッコリと微笑むことなく、本日の海況も悪いため「しんかい6500」による調査も、「ディープ・トウ」による調査もできず、下船地であるポートルイスに向かって調査海域である「かいれいフィールド」周辺を離れました。
航海に荒天はつきものとはいえ、「しんかい6500」潜航が11日、「ディープ・トウ」潜航が2日の当初予定が、それぞれ3日と2日、思ったような調査ができず苦戦しましたが、最後まで状況が好転することなく、真っ白になるまで燃え尽きずに終わってしまったという感じです。
現在乗船している研究者だけではなく、みんなが最初から最後まで(ー’`ー;)ウーンでした。

今日の心は「氷雨」です。

いずれまた、ここに置いていく"心"と"もの"を取りに戻ってきたいと思います。
そのときは歓迎して下さいね、かいれい様。

明るい話題を1つ・・・ 16日に採取された黒スケ君はどうなっているでしょう?
現在も20個体ほど生きています。
帰国まであと1週間、果たして日本に"生きて""持って帰ることができるでしょうか?
調査こそ終戦しましたが、2009年より続く和辻さんの戦いはまだまだ続きます。


写真1:本日の潜航無しが決まり、「ふて寝」モードの首席研究者。いまはそっとしておこう・・・(すでに立ち直っています)


写真2:今日の黒スケさん。