3人の男たち

2013/04/19

舩窪 舞(海洋研究開発機構 広報課)

「ズドーン・・・ズドーン・・・・・」
朝は船体が波に打ち付けられる音と振動が体に伝わってきて目覚めます。

毎朝6:30ごろになると、漁野船長、櫻井「しんかい6500」司令、北里首席研究者が操舵室(ブリッジ)に集まり、海図や天気予報、波予報などを見ながら今後の方針について話し合いが行われます。
もうすぐ、潜航予定海域に着きますが海況が悪くなる予報が出ているため、潜航海域の順番を入れ替えて、1度でも多く潜航できるように熟考を重ねています。

「大きい低気圧が来ていますね。」
「こっちの海域に先に行った方が潜れる可能性が高いかもしれない」
「しかし、うねりが入ってきそうだなー」

こんなときの神頼み。
3人の頭上には金刀比羅宮の神棚が祀られています。
香川県琴平町にある航海の神様で、「こんぴらさん」の愛称で知られています。
航海の度に安全を願い、乗船者全員で操舵室(ブリッジ)に集まって金刀比羅参りを行います。
本航海でも出航してすぐに行われました。
「二礼、二拍手、一礼」でお参りし、お神酒をいただきました。
神道式のお参りにブラジルの人たちも興味深そうに周りを見ながら真似してお参りしていました。


写真1:「よこすか」の船首と水しぶき


写真2:早朝ミーティング


写真3:神棚


写真4:お参りの様子