潜航決定!

2013/04/23

舩窪 舞(海洋研究開発機構 広報課)

本日!!ブラジル沖、初潜航、決行です!
出航して10日目。長かった・・・


写真1:ブラジル沖、初潜航者はサンパウロ大学のパウロさん。
「Good Luck!」


写真2:吊り上げ索と主索(「しんかい6500」正面のロープ)をダイバーが外して潜航開始。

「しんかい6500」はサンパウロ海嶺の崖に沿って航走し、海水や堆積物の採取作業をしています。
海底は石ころが転がっているガレ場が続いているようです。
ところどころに、リップルマークと呼ばれる波状の砂紋が海底に見られ、水温が0.6度と深海の中でも冷たいことから、南極からの海水の流れが伺われます。

生物は少ない海域のようですが、海底に露出している岩がマントル起源の岩石ではないかと期待している研究者もいるようです。


写真3:10秒に一回、音波で送られてくる深海の映像を食い入るように見守る研究者たち。
生物らしきものが見えると歓声が起こることもしばしば。
「イカだ!ナマコだ!」
「なんだこれは?!新種の発見か?!」
「ただのヒモだろ。」


写真4:「しんかい6500」の揚収とサンプルの回収に待ち構える乗船者。


写真5:「お帰りなさい、パウロさん。」潜航の手応えからか、晴れ晴れとした表情です。

サンプルを回収すると研究者たちは処理に追われ、夜中まで作業が続けられます。


写真6:堆積物のサンプルを配分。お好み焼き返しで切り分け。


写真7:生物試料を堆積物からふるいだす作業。