海洋生態系研究グループ

海洋酸性化など複数の環境ストレスに対する海洋生態系の応答研究

昇温や海洋酸性化の進行が世界的に最も深刻な海域である北太平洋亜寒帯域および北極海を主な観測対象海域とし、現場観測、培養飼育実験、海洋生態系モデルを組み合わせ、植物・動物プランクトンを中心とした低次生態系への影響評価を行うとともに種の多様性変化の理解を深める。
さらに近い将来の低次生態系の生産量をどう変化させ、食物網へどのような影響を及ぼす可能性があるのか?予測も含めた研究を実施する。

研究計画

・生物地球化学観測フロートなどを用いた新たな観測システムの提案と船舶や係留系ブイ等による海洋観測の拡充
・海洋酸性化、昇温、貧酸素化などに関係する海洋環境実測値の空白域減少とデータの充実を通した炭素や微量物質の循環、海洋生態系などの実態把握
・上記の観測データや培養・飼育実験データを導入しながら、新たな海洋生態系モデルや生物細胞レベルで生物の振る舞いを再現するモデルの開発
・二酸化炭素排出シナリオに沿った海洋生態系の将来予測