浮遊性有孔虫データベース

オーブリナ・ユニバーサ Orbulina universa d'Orbigny, 1839

オーブリナ・ユニバーサ(Orbulina universa)

分類

肉質虫亜門 - 根足虫綱 - 有孔虫目 - グロビゲリナ上科 - グロビゲリナ科 - オーブリナ属

時代

現生

特徴 

熱帯~温帯種。殻は大型。幼体の最終旋回は3-3.5チャンバーであり、殻の巻き方はGlobigerinoidesのそれに似るが、成体は球形の殻で全体を覆うため、容易に認定することができる。


サンプリング情報

産地:Okinawa area (26°37.9'N-127°47.5'E)
採取日:2002年3月8日 10:32AM


生きている姿

O. universaは熱帯から温帯の海に普通に見られます。ごくまれに亜寒帯に産出することもあります。左の写真は共生藻類を出しているときの姿、右が共生藻類をしまっているときの姿です。球体のチェンバーの中に、グロビゲリナのような、いくつかのチェンバーからなる殻室がみえています。

オーブリナ・ユニバーサ(Orbulina universa)
オーブリナ・ユニバーサ(Orbulina universa)

オーブリナ・ユニバーサの全体像

オーブリナ・ユニバーサの全体像です。きれいな球体の中心部分に浮遊性有孔虫の本体(細胞質)が充填したチェンバーがあるのがみえます。
放射状に延びているのはスパイン(棘状突起)で、その表面には楕円形の共生藻類(渦鞭毛藻)が付着しています。
オーブリナ・ユニバーサは飼育環境下でこのスパインを自由につけたり外したりできることが観察されています。

オーブリナ・ユニバーサの遊走子放出シーン

球体から少しずつ出てくる小さな粒子は、遊走子と呼ばれる細胞です。生殖の際、細胞質はほとんどがこの遊走子に変わり、次の世代を作るため、大海原に放出されます。この遊走子は2本の鞭毛を持っており、回転しながら泳ぎ回ることができます。このひとつひとつの細胞が、別な個体から放出された遊走子と接合を行い、新たな個体が誕生します。

オーブリナ・ユニバーサの捕食シーン

オーブリナ・ユニバーサの左側についているのは、カイアシ類です。オーブリナ・ユニバーサは、天然環境ではおもにこのカイアシ類を捕食しています。オーブリナ・ユニバーサから出ている仮足がカイアシ類の体内に入り込み、その軟体部を溶解・吸収しています。殻は堅く食べることができませんので、軟体部を吸収したら堅い殻は捨ててしまいます。

電子顕微鏡写真

スケール:100μm

スケール:5μm

まめ知識

O. universaは浮遊性有孔虫のなかでも飼育しやすい種類と言えます。餌はアルテミアのふ化直後の幼生を与えることで、リプロダクション(遊走子放出)まで行わせることが可能です。
O. universaは球形の殻を作る前の姿はGlobigerinaGlobigerinoidesのように見えるため、飼育を開始した直後は別な名前を付けてしまうことがありますが、翌日に球体の殻を作って驚かされることがあります。