連絡先
地球環境変動領域 横浜研究所 フロンティア棟 2階
〒236-0001 神奈川県横浜市金沢区昭和町3173-25
We welcome post-doctoral researchers from Japan or from overseas especially on
(1) field measurements or laboratory studies (heterogeneous chemistry) of OH and HO2 radicals
(2) MAX-DOAS network measurements in east Asia and Russia.
Please contact us for more information. Application for JSPS postdoctral fellowship (see the site) is encouraged.
地球環境変動領域 横浜研究所 フロンティア棟 2階
〒236-0001 神奈川県横浜市金沢区昭和町3173-25
東アジアにおける近年の急速な経済発展は「大気質」に大きく影響しています。
健康や生態系に対してインパクトをもたらすオゾンやエアロゾル濃度の増加が懸念されています。
また、これらの物質は、気候や気象にとっても重要です。
対流圏オゾンやブラックカーボン粒子は大気を加熱し、そのほかの透明な粒子は大気を冷やす効果をもっています。これらの物質は、大気中に2週間~1カ月程度の短い時間しか留まらないため、アジア地域の中でも濃度分布には偏りがあり、その気候への効果も地域によって異なると考えられています。
しかしながら、それらの挙動の解明度はまだ低いままです。
そこで我々は、東アジアにおいて、オゾンやエアロゾル、関連物質について、地上観測や、衛星観測データ解析を実施し、それらの時空間分布・変動を明らかにするとともに、大気海洋環境、気候、生態系にもたらす影響を解析しています。
また、大気化学過程に関わる実験室的研究や、観測装置開発も行っています。
我々は東アジアのいくつかの観測点で、オゾンやその前駆物質、エアロゾル化学成分や光学パラメータに関する集中観測、長期連続観測を行っています。観測データを用い、モデルシミュレーション(および化学物質の排出インベントリ)の検証や、輸送・化学変質プロセスの定量的解析を進めています。
エアロゾルの質量濃度の内訳解析や、化学・物理・光学パラメータの整合性解析にも焦点を置いています。
我々は近年、福江島や中国・如東(Rudong)で野外観測を実施しました。また、2008-2010年には富士山頂での観測にも参加しました。
我々はNO2, エアロゾルの鉛直カラム濃度や高度分布を測定できる小型軽量なMAX-DOAS装置を開発しました。MAX-DOASとは、Multi-Axis
Differential Absorption Spectroscopy (複数仰角太陽散乱光分光測定・差分吸収解析法)のことで、天頂や、複数の低仰角(より地平線近い角度)で、紫外・可視の太陽散乱光を測定し、差分吸収を解析します。装置は日本・韓国・中国・ロシアに配置され、観測網を
構成しています。また、JAMSTECの観測船を用いた船上観測も実施しています。
主な目的は、対流圏NO2カラム濃度やエアロゾル光学的厚さを測定する衛星観測を検証すること、現在の衛星観測では困難な、日変化・高度分布の観測を行うこと、化学輸送モデルシミュレーションを検証することです。このプロジェクトは、2006-2010年には、文部科学省の地球観測システム構築推進プランの中で立ちあげられ、現在も継続しています。
我々は、東アジアでの大気質に関する衛星データ解析を進めています。主な目的は、空間分布とその時間変動を解明すること、地上現場観測をスケールアップすることです。
我々は静止衛星や国際宇宙ステーションから大気環境を観測する新しい計画も推進しています。
我々は、野外観測からもたらされた新たな仮説を検証するための実験室研究も行っています。
たとえば、利尻島での野外観測では、理論値よりもHO2ラジカル濃度が低いことを見出したため、理論モデルで表現されていないエアロゾル上での不均一反応による消失が重要なのではないかと考え、さまざまなエアロゾル粒子に対するHO2ラジカルの取り込み係数を実験室で測定しました。
また、新しい測定装置の開発も行っています。これまでには、OHラジカル測定装置の開発、MAX-DOAS装置の開発、単一有機エアロゾル粒子の蛍光を測定する装置の開発を進めています。
野外観測や実験室測定では以下のような装置を用いています。