最新ニュース

RSS

SOLA論文賞: 北極海上の大気再解析データの相互比較

記事カテゴリ:
ニュース
記事更新日:
2012年3月23日

2009年「みらい」北極航海の観測データを用いた大気再解析の相互比較に関する論文が、日本気象学会のSOLA論文賞に選ばれました。

Inoue, J., M. E. Hori, T. Enomoto, and T. Kikuchi, 2011: Intercomparison of surface heat transfer near the Arctic marginal ice zone for multiple reanalyses: A case study of September 2009. SOLA, 7, 57-60.

研究者が気候変動解析によく使う大気再解析データは、モデルと観測データを組み合わせた時間空間的に均一な格子データセットです。北極海など観測データが少ない領域では、海氷域の気温などの再現性はモデルによるパフォーマンスに大きく依存します。これらのデータセットは日本を始め、アメリカやヨーロッパなどで作成されていますが、これまで海氷域における現場観測データが乏しかったため、データ間の相互比較は詳細には行われてきませんでした。

猪上淳主任研究員らは、2009年に実施された「みらい」北極航海の気象データを検証材料とし、日本(JRA/JCDAS)、ヨーロッパ(ERA-Interim)、アメリカ(NCEP/NCAR)の再解析データを相互比較しました。その結果、日本のデータは海氷や海面水温の扱いが不十分なため、観測データや他の再解析データに比べて海面熱フラックスや上空の気温プロファイルの再現性が劣っていることが明らかとなりました。本研究成果によって、日本の再解析データを精緻化するための具体的な問題点が浮かびあがり、今後改良へ向けた動きが出ることが期待されます。

sola_fig.png

このページのトップへ