大規模アンサンブル実験データの解析および公開に基づく近未来の地域気候変動適応への貢献

気候変動適応技術社会実装プログラム

近未来*における気候変化を理解するために、地球規模および日本領域規模での大規模アンサンブル数値実験データセットを作成し、2018年8月に国内外に向けて公開しました。大規模アンサンブルである本データセットの特性を生かして、異常高温・低温、極端降水、干ばつといった低頻度事象の将来変化についての知見が蓄積されつつあります。日本領域においては、気候変動の影響および適応策の評価のため、気象庁公開の観測データに基づいて補正された領域気候地点別データの作成が進められており、2019年度末までに公開を予定していいます。さらに、日本領域規模のデータを水平解像度5km以下に力学ダウンスケーリングすることで、自治体スケールでの自然災害対策や生態系保全に必要な科学的知見を提供するとともに、各自治体における将来気候変動適応計画立案に貢献しています。 *産業革命前と比較して全球平均気温が2℃昇温した時の気候、2030-2050年相当。

大規模アンサンブル実験の概念図

地球環境部門 環境変動予測研究センター

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