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超先鋭研究プログラム

成果

[2006年]

最古の生態系を支える新しい地球ー生命相互作用
UltraH3 Linkage仮説の提唱

生命が深海熱水で誕生し、持続可能な生態系として原始海洋に伝播する過程を支える場として、「超マフィック岩ー熱水活動ー水素生成ーハイパースライム」のリンケージが存在したことを提唱した。またこのリンケージがマントルかんらん岩の露出によって現世の地球に再現される海底熱水系にのみハイパースライムが生き残っていることを予想し、かつ冥王代(約40億年前)の地球ではコマチアイトによって極めて普遍的に存在していたことを初めて理論化した。

Takai, K., Nakamura, K., Suzuki, K., Inagaki, F., Nealson, K. H., & Kumagai, H. (2006) Ultramafics-Hydrothermalism-Hydrogenesis-HyperSLiME (UltraH3) linkage: a key insight into early microbial ecosystem in the Archean deep-sea hydrothermal systems. Paleontological Res. 10:269-282.


約40億年前と現世の地球の海洋ー地殻ーマントル構造と深海熱水活動の様式。


約40億年前のコマチアイトに支えられた深海熱水活動のイメージ図