代表「砂」PLAYER

砂金採集時に大量に採れる砂金混じりの砂鉄を磁化したもの兵庫県

砂鉄の顕微鏡写真(比重選鉱で得たもの、白い鉱物は灰重石などの重鉱物?)
比重選鉱で残った砂鉄
普通磁石に着く砂鉄と(何度やっても)着かない砂鉄

概要

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応募者が付けた代表砂の名前
(学術名ではない)
名前
砂金採集時に大量に採れる砂金混じりの砂鉄を磁化したもの
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学術的な分類名
砂・岩石の種類
人工砂
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代表砂が採取された
おおよその場所
産地・発見場所
兵庫県川辺郡猪名川町北田原~北野の猪名川

岩石物性

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粉末線X線回折による分析で
同定した構成鉱物
構成鉱物
磁鉄鉱(49)チタン鉄鉱(45)Ni化合物(6)
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乾燥粒子密度
(ヘリウムピクノメターで体積を測定、
電子天秤で質量を測定)
密度(g/cm^3)
4.78
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送付された状態で測定した
粒径:比較的粗い粒子はフルイによる分類、
細かい粒子はレーザー回折散乱法により測定
粒径(μm):天然
※0.85mmのふるいを通過したものを送付
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実験用に調整した粒子の粒径
粒径(μm):実験
更新予定
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手作りの安息角測定装置で測定した安息角
安息角(度)
更新予定
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代表砂の情報
(応募者からの情報をもとに掲載)
特徴
兵庫県内の猪名川の砂鉄のうち、普通磁石(フェライト磁石)に付くものは磁鉄鉱と思われる(普通磁石に付かない砂鉄はチタン鉄鉱と思われる)。この磁鉄鉱と思われる砂鉄を、ネオジウム磁石(スーパーマグネット)で強力に磁化したものはパンニング皿の中でクラスターが形成される。この砂鉄は、単なる磁鉄鉱の粒ならせん断力で転がる条件下でも、磁力でくっつきあう分だけ摩擦が大きくなると期待される。
2枚の板に挟まれた粒子群がせん断力を受けた時、充分に強度のある粒子の場合は転がることで面の滑りが生じると考えられる。粒子がすべて球形であれば、抵抗力は粒子間の摩擦だけで生じるが、粒子が異方性のある形状の場合は、先に加重を受けて最密充填(加重方向のみに)になった後、せん断力で粒子が回転しようとして最密充填を崩そうとし、せん断力が強度を越えた時に粒子の破壊が起こり滑りが起こると思われる。ところが加重が不足で最密充填に達していない場合は、粒子に回転する余地があり、せん断力が粒子間の摩擦力に勝ったとき、粒子の回転と面の滑りが起きる。この場合に粒子間に磁力が働いていると、より大きなせん断力に耐えると思われる。また磁力が働いている場合は、粒子をより最密充填に近い状態に近接させる効果も期待できる。

砂鉄はパンニングで得られたものを磁化して、そのまま送付するため「少なからず砂金が含まれている」。砂金は90%以上の金を含み、金は非常に柔らかい金属で延性、展性に富む。砂鉄の粒子と砂金の粒子が混じっている砂に加重がかけられた場合、軟らかい砂金は磁鉄鉱の隙間の形に変形し、接着剤の様に磁鉄鉱粒子の回転と滑りを抑制すると期待できる。しかも砂金も砂鉄も、粘着性(ねばりつく性質)は無いので、応募できる砂の条件に合致する。

応募者

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代表砂を応募した個人・団体
応募者
(私立) 灘中学校・高等学校 地学研究部
団体・個人HP https://twitter.com/nesc_official
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応募者の甲子園にかける意気込み
意気込み
「すべらない砂甲子園」も大学入試も、頑張るぞー! 『すべらない』だけに(笑)

採取地