教育・広報活動

小学校へのアルゴフロート出前授業

アルゴフロートがやってきた! むつ研究が関根小学校で出張授業を実施

JAMSTECむつ研究所は2009年7月22日、青森県むつ市の関根小学校を訪問し、同研究所で整備を行っているアルゴフロートの仕 組みや役割などをスライドや模型を使って説明しました。説明のあとは、2台分のアルゴフロート耐圧容器に児童の皆さんの様々な思いを書いてもらいました。

メッセージを託されたフロートは、2010年1月20〜21日に神戸海洋気象台の海洋観測船「啓風丸」で投入して頂きました。

高校練習船による初のフロート投入!

「空白域」だったハワイ沖も補完!毎年の協力で観測網をさらに強化

2004年12月上旬、神奈川県立三崎水産高等学校(現:神奈川県立海洋科学高等学校)の実習船「湘南丸」(646トン)がハワイ沖で の漁業実習から帰る航路上、北緯25度、東経170~180度付近で10本のアルゴフロートを投入しました。この海域を通る船舶は少なく、これまでフロー ト観測網の空白域になっていましたが、この投入により北太平洋の観測網が大きく完成に近づきました。フロートの投入を通して、生徒の皆さんに環境問題を考 えてもらうという意味で、教育にも貢献できたことと思います。三崎水産高校の関係者の方々には計画の段階からご協力頂き、大変お世話になりました。 2004年以降も、毎年ハワイ周辺に向けた航海をする時にフロートの投入が継続されており、アルゴ計画に多大な貢献をして頂いています。
2012年からは青森県立八戸水産高等学校実習船「青森丸」の協力も得て、高校生によるフロート投入の輪が北太平洋へも広がりつつあります。



日本郵船(NYK)の貨物船を利用したフロート投入

JAMSTECでは、気象庁、海上保安庁、水産庁、各種高校・大学、国立極地研究所、財団法人日本鯨類研究所等に毎年アルゴフロートの 投入を依頼していますが、近年の原油価格高騰や減船等の影響で、外洋域を航行する機会が少なくなりつつあります。そこで、日本郵船(NYK)に投入をお願 いすることになりました。NYKでは多くの貨物船・客船を所有しており、一方で、NYKでもArgoフロートを利用した海流予測情報等の活用によって、燃 油代の節約や効率的な航路選択による二酸化炭素排出量削減などの環境対策にも繋がります。 2011年3月5日〜5月1日にかけて、日本から北米へ向かうNYK TERRA(図)によって5本の投入が行われました。これは民間企業の貨物船で初めて投入されたフロートです。この後、毎年北米航路上にて投入を依頼して いますが、観測船が向かわない海域を通過するため、大変貴重な投入機会です。



これまでに投入にご協力いただいた機関

これまでにたくさんの研究機関、高校・大学、民間企業にご協力いただき、数多くのアルゴフロートを投入してきました

おしょろ丸(北海道大学),海鷹丸(東京海洋大学),望星丸(東海大学),湘南丸(神奈川県立海洋科学高等学校[旧・三崎水産高 校]),やいづ(静岡県立焼津水産高校),宮城丸(宮城県水産高校/宮城県教育委員会),青森丸(青森県立八戸水産高校),NYK TERRA(日本郵船(株)),日新丸・海幸丸((財)日本鯨類研究所),第二昭南丸(国際捕鯨委員会・(財)日本鯨類研究所),しらせ(国立極地研究 所),海上自衛隊観測艦(海上自衛隊),照洋丸・開洋丸(水産庁),耕洋丸(独立行政法人水産大学校),北光丸(水産総合研究センター北海道区水産研究 所),若竹丸(水産総合研究センター北海道区水産研究所/北海道教育庁),若鷹丸(水産総合研究センター東北区水産研究所),たか丸(水産工学研究所), 第八白嶺丸(水産総合研究センター開発調査センター),拓洋・昭洋・天洋・明洋・海洋(海上保安庁),凌風丸・啓風丸・高風丸・清風丸・長風丸(気象 庁),白鳳丸・淡青丸( 東京大学大気海洋研究所/JAMSTEC),みらい・かいよう・よこすか・なつしま(JAMSTEC)