堆積物・地球物理の研究室と観測研究設備

ウェットラボX線室ピストンコアラー堆積物試料保管室ドライラボプロトン磁力計重力計室セミドライラボ

海底堆積物の研究室として、ウェットラボ1、ウェットラボ2、X線室、暗室、堆積物試料保管室、地球物理の研究室として、ドライラボ、セミドライラボ、重力計室を有しております。海底における物質循環研究及び古海洋研究のために、ピストンコアサンプラー等で採泥を行い、採取した試料は各研究室に装備した研究機器で船上にて分析・解析を行います。また、地球物理研究に必要な、磁力、重力等のデータを航行中に取得しています。

ウェットラボ1とウェットラボ2
ウェットラボ1では、ピストンコアサンプラーで採集した海底堆積物について、記載→コア写真撮影→γ線測定→コア色彩測定→顕微鏡観察の順に試料分析・解析を行います。つぎの機器を装備しています。
   ・コア押し出し装置(可搬型)
   ・コア写真撮影装置
   ・γ線非破壊コア分析装置
   ・コアカラーリファレンス装置
   ・コアカラーデータ処理機
   ・ドラフトチャンバ
   ・乾燥機
   ・偏光顕微鏡
ウェットラボ1とウェットラボ2

X線室
採取した試料(堆積物や岩石など)の微細構造や鉱物組成を知るためにX線装置で分析・解析をします。次の器械を装備しています。
   ・ソフトX線撮影装置
   ・X線回折計
   ・蛍光X線装置
暗室でX線写真の現像を行います。

X線室
暗室

ピストンコアラー
ピストンコアラーは、海底堆積物を採取する装置であり、「みらい」に搭載されているコアラーは最大20m長の堆積物の採泥が可能。1,250kgのウエイトと15または20m長 内径80mmのデュラルミン製のパイプで構成されている。トリガーとして、”アシュラ”と呼ばれるマルチパイロット採泥器(60cm長、内径73mm)が用いられている。
ピストンコアラー


堆積物試料保管室
採取した堆積物試料を4℃で冷蔵保管します。
標準長さ1mの堆積物試料を400本同時に保管できます。
堆積物試料保管室


ドライラボ
磁力計による観測を行います。次の機器の制御計測部を装備しています。
  ・プロトン磁力計
  ・船上磁力計
ドライラボ

プロトン磁力計・船上磁力計
プロトン磁力計は、各海域における地球磁場の強さを計測します。船体磁気の影響を避けるため、センサーを船尾から約400m曳航して計測を行います。

船上磁力計は、船上に設置したセンサーで地球磁場の強さを3成分に分離し計測します。船体磁気及び船上の人工磁気ノイズの影響を最小限とするため、船首マスト頂部のアルミ製プラットフォーム上にセンサーを配置しています。
プロトン磁力計

重力計室
船上重力計を装備し重力の変動を計測します。また、音響機器(マルチナロービーム測深装置、音響航法装置)のバーティカルリファレンスユニット(VRU)を設置しています。これらの機器は、できるだけ動揺影響を最小とするため、船の運動中心である中央部に配置しています。
重力計室

セミドライラボ
観測機器の調整など、汎用的に利用できる研究室です。
セミドライラボ