防災対策に資する南海トラフ地震調査研究プロジェクト

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研究紹介

サブ課題2.地震防災情報創成研究
(d)臨時情報発表時の人々の行動意思決定に資する情報の提供

矢守 克也

課題代表  矢守 克也

京都大学防災研究所 教授

南海トラフ沿いで異常な現象が観測された時などに気象庁より発表される南海トラフ地震臨時情報など、不確実性を伴った地震情報の効力を十分に引き出すために、どの範囲の、どのような人々が事前避難すべきか。この点に関する客観的基準、および適切な避難先・避難方法を同定するための手法を開発し実装します。

 
  • 地震防災基盤シミュレータの津波シミュレーションをベースに事前避難の要不要の診断ツールを開発して社会実装
  • ビッグデータ、モバイルデータを活用して臨時情報発表時の人口動態予測システムを開発して社会実装
  • 津波到達時間が短い地域で地域研究会を実施し、上記診断ツールと予測システムの効果性を検証
南海トラフ地震に関連する「臨時情報」の有効活用

事前避難の要不要診断ツール + 人口動態予測システム

「臨時情報」を有効活用した「避難が可能なまち」を実現

  • ◆津波避難訓練支援アプリとして開発した「逃げトレ」(SIP第1期成果)を再編し、訓練のたびに、住民の空間移動データが標準化された形式でビッグデータとして蓄積可能なシステムとして構築、事前避難の要不要を診断可能なシステムとして再編成し社会に実装する
  • ◆空間モバイルデータを活用して人や車の移動に伴った大規模な空間移動動態を予測・実測し、「臨時情報」の発表時に、どの地域でどのような人口移動が生じ、どこにどの程度の避難所が必要となるかについてシミュレーションするための広域人口動態分析システムを開発し社会に実装する
(d) 臨時情報発表時の人々の行動意思決定に資する情報の提供