Chikyu Report
Back to Expedition

この2週間、いろいろありましたApril 16, 2012

出航からこの2週間、船上には嵐が来たり、機器の調整が続いたりといろいろありましたが、今日の夕方(4/13 金曜日!)やっと最初の掘削工程となる、20インチケーシングの海中への降下が始まりました。



20インチケーシングパイプを海底まで運ぶランニングツール





ふぅ、やっとスタートラインについた!という心境です。

荒天に揺られた数日、その後のこう着状態。乗船している研究者の顔も日増しに厳しくなって来ていた、このところでした。

ドリルフロアではエンジニアやドリラーの人々は必死に働いています。もちろん研究者達はその働きをリスペクトしています。もちろんリスペクトしていますが、研究チームのサポートを統括する私としては、はやくデータが見たい、サンプルを採りたい!と気がはやる研究者たちの心の中で、なかなか簡単に物事が進まない現実に対する欲求不満がつのってくるのが肌で感じられるこのところでした。



風速40m/s近い嵐もやってきたりと。




毎朝の全体研究会議でオペレーションの進捗状況を報告するのが、日に日に辛くなる毎日。でも私が笑顔を忘れたらダメなんだと、なんとかみんなを笑わせて・・・と四苦八苦。

もちろん、この先にもいろいろな事が待ち構えているはずです。ひとつひとつそれを越えてゴールを目指す、まぁそれが航海の醍醐味かな?と言えるのも、とりあえずスタートラインに立てたからですね。




毎朝のジョークを考えるのが日課


▲Back to TOP


清水港を出港して2日経ちましたApril 2, 2012


清水港を出港して2日経ちました。

今回の航海で、Expedition Project Managerとして乗船している江口です。

私の仕事は簡単に言うと、研究チーム(10カ国から28人乗船中)と、掘削オペレーションチームとの意思疎通をクリアにすること。それに、研究者達の船上、および下船後の研究の手伝いをすること。そして研究者達が幸せな(!)船上生活を送れるようにすることです。

清水でのポートコール中は、これまでの航海ではなかったほどのメディアの人々が取材にいらっしゃり、世の中の人がこの航海に寄せる期待(?)を、ひしひしと感じ、改めて気持ちが引き締まる思いでした。



出航前、船上ラボでの取材の様子。今回設置する温度センサーを紹介しました。
右から、わたしと同じくExpedition Project ManagerのSean、首席研究者のFredとJim、そして江口です






この航海はいろんな意味で特殊ですが、中でも我々オペレーション側にとって大変だったのは、なによりも準備期間が短かったということです。(その科学的な理由は首席研究者のレポートに任せるとして)7000mの水深で、その海底下を1000m掘削するという計画を1年足らずで実現に持って行くというのは、並大抵の騒ぎではありませんでした(詳細は省きますが・・・)

昨日出港した時に、富士山が目の前にそびえていました。その富士山を見ていて気がついたのが、私たちは、なんと、この富士山の二倍の高さの距離までパイプを降ろして掘削するのだ!という事です。



この富士山の二倍の高さの距離まで掘削するのだ!




現在、「ちきゅう」は目的地に向けて航行中です。乗船研究者達は船の生活に慣れ始めたところです。さて、この先どんな事が待ち構えているのでしょうか?

出来るだけ時間を見つけてレポートして行こうと思います!

Stay Tuned!!

Nobu Eguchi

▲Back to TOP