「富岳」成果創出加速プログラム:「大規模数値シミュレーションによる地震発生から地震動・地盤増幅評価までの統合的予測システムの構築とその社会実装

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「富岳」成果創出加速プログラム:

「大規模数値シミュレーションによる地震発生から地震動・
 地盤増幅評価までの統合的予測システムの構築とその社会実装」

研究成果

研究成果

成果報告書

Mar. 2021

堀プロジェクト代表が、読売テレビの取材を受け、2021年3月2日放送 『かんさい情報ネットten. 「ゲキ追X 南海トラフから命を守れ ~関西で進む“南海トラフ対策”最前線~」』において、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた都市防災に関する研究が紹介されました。

読売テレビ
かんさい情報ネットten. 特集動画 過去の放送内容 2021年3月2日 ゲキ追X


Feb. 2021

2021年2月15〜16日開催の The 3rd R-CCS International Symposium において、堀プロジェクト代表が “Large-scale numerical simulation of earthquake generation, wave propagation and soil amplification”と 題する招待講演を行い、本課題について紹介しました。


Title : "Large-scale numerical simulation of earthquake generation, wave propagation and soil amplification"
Abstract : In one of the programs for Promoting Researches on the Supercomputer Fugaku, entitled "Large-scale numerical simulation of earthquake generation, wave propagation and soil amplification", we have two large research topics. One is application of the developed simulation codes based on large-scale finite element modeling to earthquake and tsunami damage prediction methods aiming for formulating damage estimates by the Japanese government. For this purpose, we make necessary improvements to the developed simulation codes in cooperation with national agencies. We also develop a computing platform on which construction and civil engineering companies can use the same framework of earthquake and tsunami damage prediction as used in damage estimates by the government. The other topic is development of computational methods for large-scale computation aiming for earthquake damage prediction by Prof. Ichimura’s group at Earthquake Research Institute, the University of Tokyo. They develop and improve the computational methods for large-scale computation aiming for earthquake damage prediction. The state-of-the-art techniques of computational and computer science are applied to achieve high-performance computation using "Fugaku".


Feb. 2021

 計算科学系の学術誌「Journal of Computational Science(Volume 49, February 2021)」に、市村プロジェクト副代表のグループが、計算科学・計算機科学の最先端技術を駆使してスーパーコンピュータ「富岳」の性能を引き出すことを可能とする「地震に関する災害被害予測のための大規模アプリケーションの開発」に関する研究成果の一部を発表しました。
 本研究プロジェクトでは、「富岳」の前身であるスーパーコンピュータ「京」用に開発した計算手法を「富岳」の性能特性に最適なものに改良することで、より高度な災害被害予測の創出を目指した研究を実施しています。本論文は、そのような開発手法の一つについて発表しました。「富岳」の性能を引き出すことができる本手法を「富岳」上で使うことで、「京」用の従来手法を「京」上で使った場合に比べて、59倍の高速化が達成されました。本研究は、ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題(重点課題)(3)において理化学研究所・富士通と共同で実施してきたスーパーコンピュータ「富岳」の開発におけるコデザインと協調し、地震に関する災害予測問題に適用したものに相当します。本プロジェクトにおいては、今後この成果を活用し、より高度な災害被害予測の創出を目指します。開発手法は地震分野の他の幅広い問題に適用できるとともに、有限要素法を使う他分野においても活用、効果が期待できます。


Journal of Computational Science : High-fidelity nonlinear low-order unstructured implicit finite-element seismic simulation of important structures by accelerated element-by-element method.  Kohei Fujita, Kentaro Koyama, Kazuo Minami, Hikaru Inoue, Seiya Nishizawa, Miwako Tsuji, Tatsuo Nishiki, Tsuyoshi Ichimura, Muneo Hori and Lalith Maddegedara.  Journal of Computational Science, 2021

Jan. 2021

市村プロジェクト副代表のグループによる研究成果の一部がEarthquake Engineering and Structural Dynamics (EESD)(Volume 50, Issue 1, January 2021)の特集号Regional Seismic Ground-Motion Simulation and Observation with Engineering Applicationsに掲載されました。EESDという地震工学系の学術誌の特集号にも、本プロジェクトの研究が掲載されたことから、計算科学面からの研究開発が地震工学分野においても評価されたといえます。
 スーパーコンピュータ「富岳」のような大規模計算機を使って開発をすすめている数値解析手法を実社会でより幅広く使用できるようには改良が必要です。本研究論文は、そのような改良のひとつとして、GPUを使って大規模地震応答解析を高速化する手法の開発について発表したものです。
 開発手法は、GPUが得意とする連続メモリアクセスで計算する部分が多くなるように設計しました。そして、GPUを使ってこの手法で地震時の地盤液状化解析を行ったところ、CPUを使って従来手法で解析を行った場合に比べて10倍のスピードで計算できるようになりました。また、OpenACCを使うことでプログラムの書き換えで生じる開発コストが低く抑えられました。
 本手法はスーパーコンピュータ「富岳」で開発されている防災関連プログラムの実社会での実用を後押しするものと期待できます。


Wiley Online Library : Ryota Kusakabe, Kohei Fujita, Tsuyoshi Ichimura, Takuma Yamaguchi, Muneo Hori, Lalith Wijerathne, Development of regional simulation of seismic ground-motion and induced liquefaction enhanced by GPU computing, Earthquake Engineering & Structural Dynamics.

Dec. 2020

地震本部ニュース 令和2年(2020年)冬号(12/27発行)に、市村プロジェクト副代表の記事「災害軽減へ向けて理学・工学をつなぐ計算科学 ― 東京大学地震研究所 ―」が掲載されました。

[PDF] 地震本部ニュース 令和2年(2020年)冬号

Dec. 2020

2020年12月18日に開催された第62回地盤工学シンポジウムにて、市村プロジェクト副代表が、「High Performance Computing & AIによる大規模地震シミュレーション」と題する特別講演を行いました。

Nov. 2020

2020年11月24日開催の2020年度 第1回計算科学フォーラムにて、「高性能計算物理シミュレーションと人工知能の融合の試み―地震シミュレーションを例に―」と題して市村プロジェクト副代表が講演を行います。

Nov. 2020

The International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis(SC20)」のresearch poster sessionにおいて、2020年11月17日、市村プロジェクト副代表のグループが計算科学・計算機科学の最先端技術を駆使して、スーパーコンピュータ「富岳」の性能を引き出すことを可能とする、「地震に関する災害被害予測のための大規模アプリケーションの開発」に関する研究成果の一部を発表します。
 地震の大規模シミュレーションを行う際、膨大な数値データを効率よく計算することが難しいランダムメモリアクセスに起因する速度低下が課題となります。これに対して、計算効率のより良い連続メモリアクセスで演算する、AIに代表されるようなデータ駆動型学習を組み合わせることで、大規模シミュレーションを高速で計算する手法の開発に成功しました。
 この手法を用いた結果、従来までの一般的な手法と比べ15倍の高速化が実現しました。また、一般的に、使用するCPUコア数が増加すると計算に用いた手法の性能が落ちてしまいます。しかし、開発されたこの手法は、120万CPUコアを使用してもほとんど能力を落とすことなくその高い性能が維持できました。


SC20 Research Posters Display : ”Fast Scalable Implicit Solver with Convergence of Physics-Based Simulation and Data-Driven Learning: Toward High-Fidelity Simulation with Digital Twin City”., Tsuyoshi Ichimura, Kohei Fujita, Kentaro Koyama, Ryota Kusakabe, Kazuo Minami, Hikaru Inoue, Seiya Nishizawa, Miwako Tsuji, Tatsuo Nishiki, Muneo Hori, Lalith Maddegedara, Naonori Ueda

Nov. 2020

The International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis(SC20)」の「11th Workshop on Latest Advances in Scalable Algorithms for Large-Scale Systems (ScalA20)」(2020年11月12日開催) において、市村プロジェクト副代表のグループが計算科学・計算機科学の最先端技術を駆使して、スーパーコンピュータ「富岳」の性能を引き出すことを可能とする、「地震に関する災害被害予測のための大規模アプリケーションの開発」に関する研究成果の一部を発表します。
 ここでは、データ駆動型学習を使って物理シミュレーションに用いる「グリーン関数」を高速に求めることで、物理シミュレーションを高速化する手法を開発しました。従来、グリーン関数を介した解法は計算コストが高いとされてきました。しかしながら、データ駆動型学習と組み合わせることでグリーン関数の計算コストを大幅に削減することが可能となり、その結果、通常の解法の4.26倍高速に物理シミュレーションが実施できるという成果が得られました。また、この開発手法は、スーパーコンピュータ富岳の265万CPUコアまで高い性能を発揮できることが示せています。本研究の方法は他の物理シミュレーションの高速化にも適用できると期待されています。


ScalA20 in SC20 : "A Fast Scalable Iterative Implicit Solver with Green's function-based Neural Networks," Tsuyoshi Ichimura, Kohei Fujita, Muneo Hori, Lalith Maddegedara, Naonori Ueda and Yuma Kikuchi.

Oct. 2020

2020年10月29〜31日に開催された日本地震学会2020年度秋季大会にて、堀高峰プロジェクト代表が「大規模数値シミュレーションによる地震発生から地震動・ 地盤増幅評価までの統合的予測システムの構築とその社会実装のための取組」と題する口頭発表を行いました。

Aug. 2020

2020年8月4日付けのITmedia/TechFactoryのオンライン記事にて、本プロジェクトで進めてきたAIと物理シミュレーションを融合した都市地震解析が紹介されました。(取材協力 市村強プロジェクト副代表等)

July 2020

JpGU-AGU Joint Meeting 2020(オンライン 2020年7月12-16日)において、セッション「ハイパフォーマンスコンピューティングが拓く固体地球科学の未来」を開催しました。オンライン会議システムを用いた口頭発表セッションであるDiscussion Forum Session (DFS)には、50人近くの参加がありました。DFSでは、プロジェクト代表が本プロジェクトの概要について紹介するとともに、2つの招待講演(ヨーロッパのスパコンプロジェクト関係者、協力機関である東大地震研の若手)とオンラインポスター(iPoster、7件)の紹介が行われ、富岳等のスパコンを用いた地震シミュレーションに関する成果が発表されました。また、東大地震研からは、富岳を実際に用いた最新の状況も報告されました。

June 2020

2020年6月30日発売の週刊誌「FLASH (2020年7/14号)」(84-85頁)に、スーパーコンピュータ「富岳」の活用に向けた取り組みが紹介されました。(取材協力 堀高峰プロジェクト代表)

Apr. 2020

2020年4月21日、内閣府(防災担当)の日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会での活用がありました。

Apr. 2020

2020年4月7日、市村強教授等による「データ利活用を促進する地震シミュレーションの計算科学研究」が、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞しました。