無人探査機「ハイパードルフィン」について

1.「ハイパードルフィン」の概要
 本システムは、カナダ国のインターナショナル・サブマリン・エンジニアリング社(International Submarine Engineering Limited)で製作し、去る11月末に納入された、テザーケーブルに鉄線二重外装ケーブルを採用した最大使用深度3000mの無人探査機で海洋調査船「かいよう」に搭載して運用する予定です。

 


2.「ハイパードルフィン」の特徴

(1) 現在、製作中の高性能TVカメラ(超高感度ハイビジョンTVカメラ)をビークルに装備し、船上部では大画面表示装置(平面ディスプレイ)の採用により深海からの鮮明な映像を臨場感豊かに表示可能である。
(2) 水中で良好な照明条件を得られるようにビークルの前部両サイドに照明灯を付けた展開可動式のブームを備えている。
(3) 海底での作業を効率良く行うため、7自由度のマニピュレータを左右2本備え、前後にスライドするサンプルバスケットと広い範囲を監視可能なTVカメラを設けている。
(4)追加装備機器に対応するため豊富な予備、油圧源・電力・通信系統を備えている。
(5)ビークル下部のペイロードスキッドは着脱可能でユニット化した調査機材にも対応可能である。

3. 今後の予定
 今後、平成12年3月末に完成する高性能TVカメラ(超高感度ハイビジョンTVカメラ)を追加装備する。同時に海洋調査船「かいよう」への搭載工事を実施。平成12年度内に、システムの実海域での作動確認と要員訓練のため5月及び12月に2行動、合計45日間の運用を予定している。