資料

1.目的
  北極海域の海洋観測に多大な実績を有するカナダ漁業海洋省(DFO: Department of Fisheries and Oceans, Canada)の研究資源(専門知識、砕氷船など)と、海洋科学技術センターの研究資源(「みらい」、氷海用自動観測ブイなど)を用い、日加共同で北極海域の気候システムの解明に取り組むため、両機関間のMOUを締結する。

2 締結
1)署名予定日:平成12年3月20日
2)署名者:海洋科学技術センター千々谷理事、DFOジョン デイビス局長
3)場所:カナダ漁業海洋省(オタワ)

3  研究内容
1)北極海の海洋上層200—300m層の海洋気候変動に関する観測及びモデル研究
2)陸棚と海盆間での相互作用に関する物理・化学・生物学的観測及びモデル研究
3)ベーリング・チェクチ・ボーフォート海での淡水と化学成分の収支に関する観測研究
4)陸棚と海盆での氷厚分布の変動に関する観測及びモデル研究

4  MOUによる効果
1)平成12年8月〜9月、「みらい」による北極海調査を日加共同で実施(加側研究者の乗船等)。
2)氷海域において、「みらい」による観測を行うにあたり、DFOの砕氷船のサポートを受ける。

5  今後の予定
1)日加科学技術協力協定下の「北太平洋の環境および地球科学に関するパネル」(日本側議長:地球科学技術推進調整官)において、北極海域の気候変動の解明に向けた両国の新たな活動としてMOUを取り上げる(平成12年5月〜6月開催に向け準備中)。
2)日加科学技術協力協定の合同委員会(平成12年6月以降に延期)に、パネルから気候変動の解明に向けた両国の新たな活動としてMOUの締結について報告。
3)平成12年8月〜9月、「みらい」がカナダのヴィクトリアに寄港する機会をとらえ、一般公開および研究セミナーを開催予定。