(別添2)

(参考)これまでの主要な成果 (海底下深部構造フロンティア)

1.四国沖南海トラフに沈み込んだ海山の発見(平成12年7月3日発表)
 室戸沖から四国陸域にかけて実施した深部構造探査及び海域自然地震観測(平成11年5月〜7月)において、四国沖南海トラフの深度約10km付近に巨大な海山が沈み込んでいることを発見(図A)。この海山が1946年の南海地震の余震域の境界域に位 置し、海山の東方で発生した同地震の破壊が西方に伝播することを止めるバリアーの役割を果 たした可能性があることが明かとなった(図B)。
 この成果 はScience誌に掲載された。

2.海底下深部構造及び震源決定の精度の改善
 南海トラフ(室戸沖)及び日本海溝(三陸沖及び福島沖)において、海域及び陸域における地震探査によって海底下深部構造を得るとともに、自然地震を多数の自己浮上型海底地震計(OBS)や室戸沖海底地震計により震源を精度よく決定した。この結果、震源は必ずしもプレート境界に沿って分布しておらず、地殻内やマントル上部にも分布していること、また、地震が不均質に発生していることなどがより高い精度で明かとなった。

 3.深部変型モデリング
 構造探査で得られた深部構造を数値モデル化し、1946年南海地震の断層モデルを用いた地殻変動解析を行った結果、海山が破壊のバリアーとして重要な役割を果 たしたことを裏付ける結果などが得られた。