資料3.用語解説

落葉林
ある時期、葉が落葉する森林。タイの場合、乾季に落葉する。

常緑林
一年を通じて、葉をつけている森林。

蒸散
植物は気孔を開いたり、閉じたりしながら植物体内からの水蒸気を出す。蒸散とはこうした現象のこと。植物は蒸散をすることにより、葉の温度が極端に高くならないように温度調整している。

樹液流速
植物は地中にある水を根から吸い上げ、葉から蒸散する(ごく一部は葉内で光合成に使われる)。樹液流とはその途中の水の流度。

遮断蒸発
森林に降った雨はすべて地面に到達せず、一部は植物表面に付着する。遮断蒸発とはその付着した水が大気中に蒸発する現象のこと。

気孔
葉にある小さな穴。この穴によって植物体内と大気とがつながって、水蒸気を大気に放出することができる。またその穴が大きいほど、大気に水蒸気を放出し易くなる。

葉の生理特性
気孔は、日射量、CO2濃度、葉の温度、湿度、土壌中の水分といった要因で刻々と、開いたり閉じたりしている。ここでいう葉の生理特性とは、こうした要因で気孔が開いたり閉じたりする性質のこと。

葉の傾き、葉の鉛直密度分布
葉の傾きは森林内部での光や雨の通り易さなどに影響する。葉の鉛直密度分布は森林内部での光(放射)の伝わり方や大気の拡散に影響する。

蒸散抑制
気孔を開いたり閉じたりして蒸散をコントロールすること。極度に乾燥している状況にさらされているときは気孔を強制的に閉じて植物体内の水分の損失を防ぐこともある。