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(上図)1999年と1985年に観測された水温差。暖色系が水温上昇を、寒色系が水温降下をそれぞれ表している(Nature掲載図)。図中では、観測の精度を考慮に入れ、0.002度以下の差には着色していない。
深度約4000m以下の部分で、ほぼ断面全体にわたり0.005度に及ぶ昇温が観測された。この昇温は、南極周辺で沈み込む海水の影響を強く受けた低温の海水の量がこの断面内で減少しているために生じていることがわかった。(下図)また、これと同様の昇温は、北緯24度の観測解析からも見出され、北太平洋の底層流路内で、少なくともこの10年間に海水の昇温が生じていることがわかった。