平成17年4月5日
海洋研究開発機構
トライトンブイ16号機の回収について

 独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)は、平成17年3月22日に漂流を確認したトライトンブイ16号機(別紙12参照)を、4月2日12時05分に当初設置点(北緯2度、東経130度)から西方約100km(北緯1度55分、東経129度19分)の海域において、「スマトラ沖地震」調査の帰路にあった当機構の海洋調査船「なつしま」により回収しましたのでお知らせします。

1.回収したブイの状況(別紙234)
(1) 表面ブイ及び水中センサー(流速計、CT(電気伝導度、水温)センサー、CTD(電気伝導度、水温、深度)センサー)付き750mワイヤーロープを回収。
(2) 表面ブイ下部フレーム(水中)に取り付けているCTセンサー1台及びバラストウェイト(約280kg)が喪失。
(3) 現在、「なつしま」による回収を終了し、那覇港へ向けて航行中(4月8日到着予定)。


2.漂流推定原因
 750mワイヤーロープ直下のナイロンロープより下部が外れていたことから、船舶による曳航等のバンダリズム(人為的な観測妨害行為や盗難などの行為)により、係留ロープのうち一番強度の弱いナイロンロープ(20mmφ)が破断したと推定。(別紙4)
 なお、750mワイヤーロープ直下のナイロンロープより下部については、アンカー(4トン)により当初設置付近に残置しているものと推定。

3.今後の予定
(1) 那覇港到着後、海洋研究開発機構むつ研究所へブイ機材を輸送し、詳細な被害調査等を行う。
(2) 海上保安庁海洋情報部に、他船舶との衝突等航路障害の恐れが無くなった旨を通報した。
(3) 750mワイヤーロープ直下のナイロンロープより下部(音響切離装置等残置水中部機材)は、海洋地球研究船「みらい」により7月に回収を予定している。

(時間は全て日本時間)

問い合わせ先 
海洋研究開発機構
海洋工学センター研究支援部観測ブイ運用グループ 山口、石原
 TEL046-867-9871
総務部普及・広報課 高橋、五町
 TEL046-867-9066