2011年 11月 16日
独立行政法人海洋研究開発機構
独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏) 地球内部ダイナミクス領域は、国民のみなさまの地球科学への関心を高めることを目的に、第1回公開シンポジウム「地球大変動―世代を超えて伝えたいこと−」を下記のとおり開催いたします。
海溝型巨大地震、津波、海域の火山活動などの現象を解明し、防災・減災対策を強化・推進することが我が国にとって重要な課題です。地球内部ダイナミクス領域では、「プレート沈み込み帯変動研究」「海洋地殻・マントル進化研究」を研究観測のテーマとして、これらの課題への対応に貢献すべく努力してきたところであります。
今回のシンポジウムでは、3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震について、これまでに分かったことを紹介し、そこで分かったことが、今後発生が懸念される東海・東南海・南海地震など、他の巨大地震の理解にどのように結び付くのか、また、これらの巨大災害が、そもそも地球内部の大変動の結果であることなどを掘削や探査の成果と併せて解説します。
記
1.日時 | : | 平成24年1月14日(土)13:00〜17:30(開場12:30) |
2.会場 | : | 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)(別添) |
3.入場料 | : | 無料(事前登録制) |
4.申込 | : | ホームページよりお申し込みいただくかシンポジウム事務局までご連絡ください。 Webサイト:http://www.jamstec.go.jp/ifree/j/sympo/2011/ 事務局:海洋研究開発機構 研究支援部 Tel:045-778-5700 Fax:045-778-5497 E-mail:ifree-sympo2011@jamstec.go.jp |
5.主催 | : | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
6.後援 | : | IODP Management International, Inc. 日本地球掘削科学コンソーシアム |
7.総合司会 | : | 上柳昌彦氏(ニッポン放送アナウンサー) |
8.プログラムおよび講演要旨:別紙1 |
別紙1
13:00〜13:20 | 今、1000年規模の地球変動を海から解き明かす 鳥海 光弘 地球内部ダイナミクス領域 領域長 2011年3月、日本列島がそして世界が震撼した。大地の激烈な変動がこれほどの規模であることを世界は初めて知ったかのように。地球が過去1億年の間、大規模に変動してきたことはもはや周知である。その大規模変動とこの超巨大地震とを探る。 |
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13:20〜14:10 | 東北地方太平洋沖地震:海底観測から見えてきたその実態 小平 秀一 地球内部ダイナミクス領域 海洋プレート活動研究プログラム 私たちは3月11日の地震発生直後から震源域での深海調査を進めており、その結果、宮城沖の深海底では陸側プレートが南東〜東南東方向に約50m移動する大変動があったことを明らかにしてきた。本講演では、最新の調査結果も交え、徐々に明らかにされつつある東北地方太平洋沖地震の実態を報告したい。 |
14:10〜14:20 | 休憩 |
14:20〜15:10 | 東海・東南海・南海:巨大地震発生の理解に向けて 木下 正高 地球内部ダイナミクス領域 固体地球動的過程研究プログラム 30年以内に60〜70%という高確率で発生が予測される東南海地震。震源の位置は把握されているが、その起こり方を知るためには、地震断層の物質や状態を掘削により手に取って調べる必要がある。東北地震のような変動が西南日本でも起こるのか、これまでに分かったことから考える。 |
15:10〜16:00 | なぜ日本列島は、これほどまでに変動するのか? 巽 好幸 地球内部ダイナミクス領域 地球内部物質循環研究プログラム 地球表面の1%にも満たない日本列島に、地球上の地震と火山の1割以上が密集する。こんなにも変動するのは、地球中心が6000℃もの高温であり、地球が水惑星であるからだ。つまり日本列島の変動は、地球が地球であるが故の現象だ。私たちは変動と共に生きて行く宿命にある。 |
16:00〜16:20 | 休憩・ポスター発表 |
16:20〜17:20 | パネルディスカッション 進行役:上柳昌彦、パネラー:全講演者 |
17:20〜17:30 | 閉会挨拶 |
別添
建築会館ホール
JR 田町駅、都営地下鉄三田駅(浅草線・三田線)徒歩3分