トウモロコシ、コメ、コムギの年ごとの収量は世界平均値で見るとエルニーニョ年とラニーニャ年のいずれでも平年収量を下回る傾向にあります。ダイズはエルニーニョ年に平年収量を上回る傾向にありますが、ラニーニャ年には平年並みとなる傾向があります。
エルニーニョ年に収量への有意な影響が見られた地域は、正と負の影響のいずれでも広範な地域にわたります。一方、ラニーニャ年に収量への有意な影響が見られる地域はエルニーニョ年よりも限定的です。
しかしながら、世界全体で見ると、エルニーニョ年には正と負の影響が相互に打ち消し合う傾向が強いものの、ラニーニャ年には打ち消し合う傾向が弱いため、穀物によっては世界平均での負の影響がエルニーニョ年よりも大きくなっています(コメ、コムギ)。
本研究成果は、英国科学誌 「Nature Communications」 に受理され、2014年5月15日発行のオンライン版に掲載されました。
詳細は農業環境技術研究所のサイトをご覧下さい。