気候変動に伴う顕著な自然現象の増加が懸念される中、台風の中心気圧などの強度の推定には不確実性があると考えられており、更なる台風の予測精度の向上も、防災上、重要な課題となっています。これらの課題を解決するため、2017年10月21~22日に台風第21号の中心付近に機器を投下する航空機観測を、日本人研究者として初めて実施しました。解析の結果、航空機による直接観測と衛星画像等に基づいて推定した中心気圧との間に、最大で15 hPa程度の差があることが分かりました。また、今回の航空機観測を予測に用いた場合、進路や豪雨の予測精度が高められることも明らかとなりました。
本研究成果は、琉球大学の伊藤耕介助教を主著者とした論文として、2018年7月28日に日本気象学会が出版しているScientific Online Letters on the Atmosphereにて公開されました。
詳細は琉球大学のサイトをご覧下さい。