(いよいよ最終回。お待たせしました。航海首席研究者の高井研プログラムディレクターによる書き下ろしコラムの後編です)
みんな、bueno encontrarselo de nuevo!(なぜかスペイン語)。最終回がやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!(なぜかビートルズ)。予告通り、ウザーいボク、高井研がコラム再登板だよ。ここまでのコラムで地球深部探査船「ちきゅう」や「沖縄熱水海底下生命圏掘削」について興味を持ってくれたかな?あしたの番組を楽しんだ後は、ぜひ世界一深く潜れる有人潜水船「しんかい6500」の活躍やJAMSTECで行われている研究にも興味をもってくれたら嬉しいな。
生きているということ
いま生きているということ
それは水の存在
それは物理と化学
それは炭素
それは金属
それはエネルギー
生命=環境ということ
生命が存在できる条件をハビタビリティーと呼びます。このハビタビリティーをビシッと定義することができると、地球の中でどのような環境が生命を育むことができるのか、あるいは育むことができないのか、その答えに迫ることができるのです。
谷川俊太郎さんの詩を拝借すると、いま私が考えるハビタビリティーは上のようになります。地球深部探査船「ちきゅう」や有人潜水船「しんかい6500」を使って世界中の暗黒の生態系に挑んでいるのは、まさしく地球における「生きているということ」の「真実」を捉えたいがためなのです。
そして、実は「地球におけるハビタビリティー」を知ることは、「宇宙における生命存在」を解明する大きな一歩になります。つまり、地球生命のハビタビリティーを満たす地球外宇宙環境には、必ずや地球と似たような生命が存在できるということです。地球外生命探査にも地球生命のハビタビリティーを理解することが不可欠なのです。
みんな、宇宙に行きたいかー?
(了)