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金田 義行 上席技術研究員らが平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞

2018年4月17日

金田 義行 上席技術研究員*1,4、川口 勝義 上席技術研究員*2、高橋 成実 上席技術研究員*1,3が平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞いたしました。
科学技術賞開発部門は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている(今後利活用が期待されるものを含む)画期的な研究開発若しくは発明を行った者に対して授与されるものです。
受賞式は、4月17日(火)に文部科学省3階講堂において行われました。
*1地震津波海域観測研究開発センター、*2海洋工学センター、*3防災科学技術研究所、*4香川大学
※平成30年度の所属先

従来技術の海底観測システムでは、システムの一部に障害が発生すると、システム全体への影響は避けられず観測データの欠測や安定した運用ができなくなるという問題が発生していました。さらに修理作業の計画立案及び実施が容易でなく、かつ修理期間中は全システムを停止しなければなりませんでした。また、観測システムの設置状態を高精度に制御することが難しかったため、使用可能な測器の種類に制限を設けざるをえず、さらに設置環境の調整による観測データの質の向上も困難でした。
海洋研究開発機構が開発した「地震・津波観測監視システム」(DONET)では、深海底において高信頼性、冗長性、保守性を確保できる、海底ケーブル式観測システムのシステムデザインを提案し、実現しました。
本開発により、送電・伝送システムの冗長構成の構築と無人探査機による海中でのシステム保守を実現しました。また、高精度な観測データ取得を可能にしたことにより、津波情報の多点同時リアルタイム観測を実現し、津波即時予測システムの構築を実現しました。
こうした技術開発が認められ、日本地震学会からの推薦で平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞いたしました。
※DONETは整備完了後、平成28年4月に国立研究開発法人防災科学技術研究所に移管されました。

受賞業績名:
地震津波観測監視システムの開発
金田 義行 上席技術研究員
金田 義行 上席技術研究員
川口 勝義 上席技術研究員
川口 勝義 上席技術研究員
高橋 成実 上席技術研究員
高橋 成実 上席技術研究員

参考リンク

平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について
国立大学法人香川大学 News Release(pdf)
国立大学法人香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構
国立研究開発法人防災科学技術研究所
地震津波海域観測研究開発センター