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全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」

第20回全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」
深海調査研究船「かいれい」体験乗船レポート

第20回全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」の入賞者のみなさんが、2018年8月4日(土)・5日(日)、深海調査研究船「かいれい」に体験乗船しました!

■調査海域■
駿河湾 三保半島東方沖、水深約1000メートル

■1日のスケジュール■

静岡県の清水港に停泊中の深海調査研究船「かいれい」
2日間とも乗船日和の快晴でした!
となりにはJAMSTECが運用する地球深部探査船「ちきゅう」も停泊していて、みなさんを温かく見守ってくれました。
07:45 乗船
いよいよ乗船。早起きして少し眠いけれど、「かいれい」に乗船する階段(タラップ)はちょっと急なので、よく足元を確かめて注意して上りました。
08:00 オリエンテーション
今日のスケジュールの説明や、実験の準備。
身の回りにあるものを深海に持っていったらどうなるんだろう。。。
みなさんのアイディアがつまった深海実験の準備をしました。そして、「カップ麺容器にかこう海洋の夢コンテスト」も開催!?実験の準備がばっちり整いました。
08:30 出港
どんな発見が待っているか、心おどらせながらいざ出港!みんなの航海を「ちきゅう」も応援しています。出港して1時間くらい船で行ったところが調査海域です。
08:45 船内見学
調査海域に着くまでに船内を見学しました。最初は、深海へと潜る無人探査機「かいこう」。「かいこう」と一緒に頑張るぞ!深海実験セットや機械の仕組みも観察しました。
次は、「かいれい」の心臓部とも言える機関室と機関制御室を見学!機関室ではエンジンなどたくさんの機械がいっせいに動くすごい音!そして、フルかどうする機械の熱気でかなりの暑さでした。
最後は「かいれい」の操縦席があるブリッジを見学しました。船で一番偉い船長さんが操縦に必要な機械について、丁寧に説明してくれました。大きな船を操作する機械の多さにびっくり!
09:30 深海のお話
水族館の飼育員の方からスペシャルレクチャーがありました。
1日目は美ら海水族館の金子さんと新江ノ島水族館の鈴木さん。2日目は葛西臨海水族園の小味さん。沖縄や駿河湾の深海生物のお話など、みんな興味しんしんで、質問も活発でした。
10:30 「かいこう」潜航開始
調査海域に到着し、「かいこう」を海へ送り出す準備を見学しました。その作業のために、多くの人たちが一生懸命でした!
「かいこう」はどんな深海世界や深海生物を見せてくれるかな。
みんなの夢を乗せて行ってらっしゃい!
10:50 深海の様子を観察
「かいこう」が深海に潜りながら映し出す深海の世界や「かいこう」に積んだ様々な物が水圧で変化するようすを、コントロールルームで観察しました。
潜る途中にクラゲなどの深海生物が一瞬見られることもありました。
貴重な一瞬を見逃さないように、みんな真剣にモニターを見つめています。
(「かいこう」で観察された生物や実験はこのページの下にあります。)
11:40 「かいこう」着底
ついに深海約980mに到着!底質は泥、「かいこう」の着底と共に泥が舞い上がります。
深海ではナマコの仲間が待っていました。その周りに、エサを設置し、寄ってくる深海生物をじっと待ちます。集まれ深海生物!
12:40 「かいこう」操縦体験
「かいこう」のロボットアームを実際に操縦してみました。アーム型コントローラーを動かして、エサをつかんで、移動させて、設置!みなさん初めてのはずですが、驚くほど上手でした!!
13:00 昼食
船のコックさんたちが腕によりをかけた昼食の時間です。見た目も美味しそうなお料理は、味もばっちり!長期にわたる研究航海中、食事は楽しみのひとつなので、メニューには気をつかっているんですって。船長さんと一緒においしくいただきました。ごちそうさまです!
14:10 「かいこう」浮上・揚収
おかえりなさい!
「かいこう」が深海での調査を無事に終えて浮上してきました!海底で採取した生物、泥、深海実験セットも一緒に帰還です!観察が楽しみです!
14:30 深海実験結果観察
みんなのアイディアも取り入れて深海に沈めた身の回りの物は、深海の水圧の影響を受けてどう変化したかな?
深海生物観察
次は、深海で採集した貴重なナマコたちを観察しました!水族館の方からスケッチをすると生物の特徴がより深く観察できるとアドバイスをもらいました。じっくり観察してスケッチです!採集したナマコたちも元気に動き回っていました。
深海底の泥や小さな生物を観察
深海の海底から採取した泥を観察しました!泥をふるいにかけて、肉眼では見えない小さな生物を顕微鏡で見てみました。
また、深海に置いていたエサにたくさん付着した小さなヨコエビの仲間も観察しました。深海には大小含めたくさんの生物がいるのです!
16:00 実験まとめ
「かいこう」の潜航を通して、どんな生物が観察できたか、深海はどんなところだったか、深海実験の結果はどうなったかを振り返りながら、体験記録をまとめました!
17:00 下船
船長さんから乗船証明書を授与してもらいました!
記念撮影
最後はみんなで記念撮影!
みんな充実した様子です!
1日おつかれさまでした!!

■観察した生物■

ソコダラの仲間
大きな眼が特徴的です。暗い深海で少しでも光を集めるためと考えられています。
ホラアナゴの仲間
駿河湾でエサを設置したら、高確率で見ることができます。エサに食らいつき、ぐるぐると回転して食べる様子が観察されました。
ユメナマコ
ピンク色のあざやかなナマコ。泳いでいるところがよく観察されます。 掃除機のように物を吸い取る“スラープガン”という機器で採集するところ。
ハゲナマコの仲間
刺激を与えると光るようすが船上で観察されました。
よく見ると周りにたくさんのクモヒトデがいます。
ニチリンヒトデの仲間
腕の数は通常9本ですがまれに8本や10本のものもいるそうです。腕が中心から放射状に出ているようすが日輪に似ているのでこの名前がついたという説もあるようです。
ワタゾコナマコの仲間
20cmくらいある比較的大きなナマコの仲間。ふだんは海底にいますが、無人探査機が近づいて驚いたのか、飛び上がって泳ぎました。
中央に移っているのは作業用のウキ。
ユメザメ
緑色の目が印象的な深海にすむサメの仲間。
ヨコエビの仲間
「かいこう」のカメラでは確認できませんでしたが、一晩海底に置いたトリの軟骨を引き上げたら、たくさんのヨコエビの仲間が群がっていました。

■深海実験■

いろいろな物を沈めてみよう

潜航前
左からペットボトル(空)、ペットボトル(ジュース入り)、上:とうふ、下:ポテトチップス、上:水の入った容器、中:オリーブオイルの入った容器、下:風船、一段目:ピンポン玉、二段目:ステンレスソープ、三段目:ミニトマト、四段目:スポンジ、硬式テニスボール

※参加者のみなさんからアイディアを募集して中に入れるものを決めました。日によって少しずつ内容を変えて行いました。
潜航中(水深160m)
空のペットボトル、ポテトチップス、風船は小さく縮んでいます。ピンポン玉には穴があいています。写真では見づらいですが、硬式テニスボールも半分くらいにへこんでいます。
潜航中(水深334m)
ステンレスソープがへこんでしまいました。
ステンレスソープは、ステンレスという金属でできており中が空洞になっています。手でつぶそうとしてもつぶれませんでしたが、大きな水圧でへこんでしまいました。
浮上後
空のペットボトルはまだ少しへこんでいますが元に戻っています。風船と硬式テニスボールは元に戻っています。ステンレスソープはへこんだままです。
ポテトチップスの袋に浸水していました。中身は水圧で押されたせいか、小さくなっていました。

ミニトマトは見た目はあまり変わりがありませんが、切ってみると色が濃くなっていました。(写真左側2個が深海に持っていったミニトマト、右側2個は陸上に置いておいたもの)

海の中での色の見え方

ライトをつけた状態
マニピュレータに巻いたカラーテープは水中でどのように見えるかな?
深海から「かいこう」が浮上していくときに観察しました。
ライトを消した状態(水深100m)
うっすらと見えますが暗いです。深海は太陽の光が届かない世界なのです。
ライトを消した状態(水深50m)
明るくなってきましたが、色はどうでしょうか?違いはわかりますが、何色かわかりづらいです。
ライトを消した状態(水深20m)
ようやく、色が識別できるようになってきました。しかし、赤と黒は別がつきづらくなっています。赤は水に吸収されやすいので、水中で赤い物は見えづらいのです。

まとめ

実際に海洋調査船に乗って、船や探査機のことを詳しく聞いたり、リアルタイムの深海の映像を見たり、深海生物や海底の泥にふれたり、船で働く人に出会ったり…体験乗船を通じて、多くの経験をし、海の科学や技術を身近に感じ、探究心や理解度を高めました。「かいこう」の潜航では駿河湾の水深約1000メートルの海底で、様々な生物を観察したり、実験で水圧の大きさを感じました。

体験乗船のようすが、ニコニコ生放送で中継されました!

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