「人・自然・地球共生プロジェクト」課題2第7回連絡会議議事録

日時:平成15年3月13日(木) 14:00−16:00
場所:海洋科学技術センター横浜研究所 (横浜市金沢区昭和町 3173-25)
交流棟2階小会議室

議事次第:

1. 開会挨拶

2. 進捗状況

大気モデルの現状と改良計画について

(渡辺 真吾)

気候物理コアモデル改良サブグループでは、大気化学結合サブモデルのベースとして中層大気(80kmまで)を含む大気モデル(AGCM)を開発し、様々なテストを行っている。今回は中層大気大循環と、そのモデリングに関するレビューを行い、その問題点と解決の方向に関して議論を行った。
水平解像度をT106(1.1度格子)、鉛直総数を40層として行った3年間の実験 結果から、冬季成層圏高緯度の低温バイアスに関しては、レイリー摩擦を 導入しなくてもまずまず良好な再現性が得られたのに対して、低緯度対流 圏界面付近の湿潤・低温バイアスに関しては、主に鉛直解像度の粗さが原 因で、共生第一課題で開発しているモデルに比較して悪化する傾向が見ら れた。また同じく鉛直解像度の粗さに起因して、物質循環や中-高緯度の 気候変動に重要な成層圏赤道QBOは得られなかった。
今後は、大気単体に比べてはるかに計算時間を要する化学結合モデルとし て100年間程度の実験を実行しうる水平・鉛直解像度を見定めるなど、よ り統合モデルに向けて現実的な開発作業を行う必要がある一方、より鉛直 解像度を向上させたモデルで重力波パラメタリゼーションの導入に役立つ 知見を得る必要もあるだろうと結論された。

4. 連絡事項

・関連する国際会議

-マックスプランク研究所統合モデリング国際会議(9月15−19日)
アブストラクト締切 3月15日
(http://www.mpimet.mpg.de/mpi-conference2003/)

-ILEAPS 国際会議(9月29日−10月3日)
アブストラクト締切 6月30日
(http://www.atm.helsinki.fi/ILEAPS)

陸面と大気の物質・エネルギー交換に焦点をあてた国際プロジェクト
-World Climate Change Conference (9月29日−10月3日)
pre-registration 締切3月25日
(http://www.wccc2003.org/ewccc2003.html)

ただしこの会議については個々の研究成果よりも共生2プロジェクトの紹介が必要かつ充分。

・運営委員会について(3月24日午後2:00−)
講演者は滝川・渡辺・伊藤・河宮。久芳、佐藤にも出席要請。
(敬称略)

・次回の連絡会
4月17日(木) 午後2:00− 話題提供:阿部彩子

4. 閉会


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