「人・自然・地球共生プロジェクト」課題2第10回連絡会議議事録

日時:平成15年6月19日(木) 14:00−16:00
場所:海洋科学技術センター横浜研究所 (横浜市金沢区昭和町 3173-25)
交流棟2階三好記念講堂

議事次第:

1. 開会挨拶

2.進捗状況報告

1)陸域・海洋炭素循環モデル開発状況およびIUGGでの発表内容について

(市井和仁、河宮未知生)

  • 市井:CCSR/NIES AGCM への Sim-CYCLE の組み込みについて
      陸面過程モデル MATSIRO を含まない形での組み込みがおおよそ完成し、今のところモデル時間で1年は問題なく動いている。

  • 河宮:海洋炭素循環モデルの予備的結果の紹介
      過去に OCMIP 用に他のモデルにより計算された全炭酸・アルカリ度を初期値として19年間積分した結果を紹介した。大気−海洋間CO2交換の分布などが、現実的に再現されている。

2)大気海洋結合モデルMIROC中解像度版のパフォーマンスについて

(大垣内るみ)

  • 統合モデルを開発する際のベースとなるであろうMIROC中解像度版(解像度は大気T42,海洋1度程度)の開発状況、再現性能について紹介した。「水漏れ」のバグを修正した後に深層水の形成が極端に弱まるという問題が生じていること、高解像度版と近々スペックをそろえる予定であることなどが報告された。

3)連絡事項:

  • JAMSTEC 独法化へ向けて作成された地球フロンティア将来構想において、地球システム統合モデルの開発がフロンティアの二大看板業務の一つとして認識されることになった。(他の一つは、「気候変動予測モデル」。)
    この構想は先日のシステム会議で承認済み。

  • 共生2陸域炭素循環のメンバーなどが中心となって翻訳した
    "Vegetation and the terrestrial carbon cycle" by Beerling & Woodward が出版されることになった。出版は今年末の予定。

  • 6月23日(月)に真鍋淑郎氏へ共生2のモデル開発状況を説明(伊藤・滝川・河宮)

  • シミュレータ資源割当について、添付文書の通り緩和策が発表された。
    ただし共生2に関してはもとの0.5%という割当があまりに小さく、この緩和策の御利益は少ない。割当量を増やす交渉は今後も継続する。
  • Ferry system の利用申請を行った。taro の raid disk が一部不調→業者に連絡中。

    ・ 次回は7月中旬から下旬。日程調整はメイルで行う。形式は今回と同様。発表してもらいたい人には一週間程度前に依頼がいく。雑なものでよいのでスライドを用意して講演してほしい。

3.閉会

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地球シミュレータの資源割り当ての運用方針の変更に関してのシミュレータからの連絡

地球シミュレータ 共同プロジェクト 責任者各位

地球シミュレータセンター 研究交流推進グループです。

※共同プロジェクト責任者用(受信のみ可)メーリングリストにて送信させて頂いています。

先日(5/26)、各プロジェクトの責任者様宛に、そのプロジェクトで利用可能な年間ノード時間値をメールでご連絡させて頂きました。
今回は割当時間以上の利用要望および利用繁忙期以外の計算資源有効利用に対応するために、一部運用方針を追加させて頂きました。
具体的な内容は以下となっています。具体例と注意事項もご熟読の上、研究計画の参考にして頂きますようよろしくお願い致します。

[追加事項]

    1.年度を四半期毎の期間に区切り、各期間において年間利用可能ノード時間の1/4以上の利用は利用実績に加算しないこととします。ただし、最終期間は年間実績利用ノード時間が年間利用可能ノード時間に達するまで加算します。

    2.各期間毎に利用上限値を設定します。各期間の利用可能ノード時間に利用上限倍率をかけたものがその期間での各プロジェクトが利用できる利用上限値となります。

    期間 利用上限倍率
    ・1Q: 4月 − 6月 2.0倍
    ・2Q: 7月 − 9月 2.0倍
    ・3Q:10月 −12月 (後日連絡)
    ・4Q: 1月 − 3月 (後日連絡)

    3.各期間で利用上限値を越えた場合は、以下の条件付で利用可能です。
      条件1:ジョブが要求したノード時間が空いている場合のみ実行可能(それまではキュー待ち状態)

      条件2:1ジョブ当たりの最大ノード時間積は”20ノード時間”(利用ノード数は申請により許可されているノード数を利用可能)

[計算式]

(1)年間利用可能ノード時間 :あるプロジェクトに年間で割当られたノード時間・
・A
(2)基本割当ノード時間 :各期間毎に割当られるノード時間 ・
・B=約(A/4)
(3)利用上限倍率 :各期間毎の上限設定のための倍率 ・
・R
(4)期間利用ノード時間上限値:各期間毎の利用上限値 ・
・L=B*R
(5)実利用ノード時間 :各期間毎の実際に利用したノード時間 ・
・U
(6)実績利用ノード時間 :各期間毎に集計の対象となる利用ノード時間 ・
・X = MIN(U, B)

1Q〜3Qまでのの実績利用ノード時間をそれぞれ、X1,X2,X3とすると、4Qの基本割当ノード時間 B4 は以下となります。
B4 = A - (X1 + X2 + X3)

[具体例]

1Q 2Q 3Q 4Q
期間 4月−6月 7月−9月 10月−12月 1月−3月
年間
年間利用可能ノード時間(A)
120
基本割当ノード時間 (B) 30 30 30 40
利用上限倍率 (R) 2.0 2.0 1.0 1.0
期間利用可能ノード時間上限値(L)60 60 30 40
実利用ノード時間 (U) 50 70 20 10
150
実績利用ノード時間 (X) 30 30 20 10
90

※補足説明
  • 1Qは60ノード時間の上限に対して50ノード時間まで使用。
    基本割当ノード時間が30ノード時間なので、実績利用ノード時間は30ノード時間。

  • 2Qは60ノード時間の上限に対して空いているノード時間があったので、70ノード時間まで使用。
    基本割当ノード時間が30ノード時間なので、実績利用ノード時間は30ノード時間。

  • 3Qは30ノード時間の上限に対して20ノード時間まで使用。実績利用ノー ド時間も20ノード時間。

  • 4Qは年間利用可能ノード時間から各期間の実績利用ノード時間を引いた40 ノード時間が基本割当ノード時間。

[注意事項]

    1.与えられた年間利用可能ノード時間は、その値まで確実に利用できることを保障された値ではありません。例えば、年度前半に利用を控えても、年度の後半のジョブ混雑状況によっては使い切れない可能性があります。特に最終4Qは利用が集中する可能性がありますので、計画的な利用をお願いします。

    2.与えられた利用可能ノード時間は今後の運用状況により随時変更される可能性があります。

    3.利用可能ノード時間値を越えた場合でも、S系ノード(インタラクティブノード、小規模バッチジョブ)は同じ条件で引き続き利用可能です。

    4.今年度については以下のプロジェクト期間を設定しています。
    ・2003年4月16日 − 2004年3月31日

    5.地球シミュレータ内部用Webページの「システム状況閲覧サービス」内「資源使用量」等で表示される値は2003年4月1日から4月15日までの使用量が加算されています。また各期間での実利用ノード時間が加算されて表示されています。
    したがいまして、残利用ノード時間は表示される制限値との差で示されることになります。毎月送付させて頂いている月報には4月16日からの実利用ノード時間を表示しています。

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