「人・自然・地球共生プロジェクト」課題2第4回運営委員会議事録1. 日時平成16年3月11日(木) 14:00―16:00 2.会場 海洋科学技術センター横浜研究所 (横浜市金沢区昭和町3173-25) シミュレータ棟1階 大会議室 3. 議事次第 1) 開会挨拶 2) 進捗状況報告 委員会前日(3月10日)に開催された平成15年度共生合同研究成果報告会での共生2の報告に基づき、平成15年度研究成果のまとめと平成16年度研究計画の概略について、松野システム長より説明があった。 3) 総合討論 (住) 今後の作業方針について、結合作業を早急に進めていくべきである。現場の作業者はモデル結果改善への際限なき欲求があるが、それを抑えてプロジェクトを前に進める強いリーダーシップが必要。
(答(河宮)) コーディングレベルでの結合作業をどんどん進めるべきとの認識は持っている。結合炭素循環モデルの原型が昨年暮にできあがってから作業が足踏み状態にあるが、これは大気化学・エアロゾルを含めた最終的な統合モデル開発をにらみ、ベースとなる気候モデルのバージョンアップ作業を行っているからである。
(中澤) 現存する炭素循環モデルはどれも、結果の妥当性チェックがきちんとできているとは言いがたい。単体モデルとして動かしているうちはそれでも良いかも知れないが、あれこれと結合した段階でモデルの「アラ」が露見する可能性がある。
(答(松野)) これまでの簡略モデルと異なり個々のプロセスを丁寧に扱ったモデルで
は、観測データとモデル結果・パラメータとの比較がしやすいのが長所である。
共生3(研究代表者:安岡東大教授)で取得されるデータなどとの比較を通じて、
妥当性チェックも行っていく。
(近藤) 共生2からのIPCC報告書への貢献は大変結構であるが、統合モデルの開発という目標を達成すること自体が共生2の成果として誇れるものである。講評委員会でもそういう意見が出ている。
(答(松野)) 私もそう思う。もちろんIPCCへの貢献は大きな目標として達成に努力する。
(住) 気候モデル自体も不完全な中、より「ワケの分からない」炭素循環過程などを導入していくことになる。モデルが悪いなりにどこまでモノを言えるか、という「カン」を養う必要がある。また、単に統合モデルを作るだけでなく何か一ひねりしたところがないと多数の中に埋没してしまう。
(答(河宮)) 「カン」は一朝一夕には養えない。ただ、共生2はそれぞれの専門分野で経験をつみ「カン」を養ってきた人材を擁している。そうした研究者たちの間のコミュニケーションの中から、統合モデルでどこまでモノがいえるか、という感覚を身に着けていくしかない。
4)連絡事項 成果報告書執筆分担取り決め 以下のように執筆分量を割り当てる(単位:A4,枚)。 (1)炭素循環グループ 市井(10)、佐藤(10)、河宮(10)(注:結合モデル部分は河宮担当)
(2)大気組成グループ
(2-1) 大気化学須藤(8)、滝川(5)(注:取りまとめ部分は須藤担当)
(2−2)エアロゾル・雲・放射久芳(6)、竹村(3)、富田(3) (注:取りまとめ部分は久芳担当)
(3)寒冷圏グループ阿部(6)、
(4)物理気候コアモデル改良グループ渡辺(10)
ただし割当分量より長くなった分については、縮める必要はない。 〆切は4月末とする。書式などの詳細は昨年度と同様であるが、おってメイルなどでメンバーに知らせる。 |