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概要

MAT TOOLBOX 2018

地震・火山活動に関わる沈み込み帯ダイナミクスの理解個々の沈み込み帯において最も基本的な情報である温度構造や流体分布を3次元的に推定することで、沈み込み帯で見られる多様な現象の解釈に貢献します。火山分布上盤プレートマントルウェッジ地形地殻変動重力地殻熱流量地震分布沈み込み帯を理解するための様々な観測。沈み込み帯の温度構造や流体分布私達が暮らす日本の下では太平洋プレートとフィリピン海プレートという2つのプレートが沈み込んでおり、そのため活発な地震・火山活動が起きています。それらを理解するための最も基本的な情報の1つが温度です。これはマントルをとてもゆっくりと動く流体であると仮定して数値計算を行うことで推定することができます。また沈み込み帯で見られる多様な現象を理解するためには、その岩石部分の変形だけではなく、岩石の隙間に存在する流体(水やメルト)の移動・分布についての情報も必要不可欠です。これは固液2相流の数値計算からある程度推定することが可能です。ただしこれらの数値計算から得られるものはあくまで推定なので、その推定がどれだけもっともらしいのかを様々な観測と照らし合わせながら確かめていくことが重要です。また最近は観測から、沈み込み帯の様子が島弧に沿った方向にも大きく変化することが明らかになってきました。その原因を探るためには3次元的な複雑なプレートの形状を考慮した数値モデルが必要となってきます。y (km)地震波速度地震波減衰電気伝導度0100200300400500沈み込むプレート700低温600500スラブ表面温度の計算例。プレート形状の折れ曲がり付近で高温異常(y=250 kmの辺り)と低温異常(y=360 kmの辺り)が生じています。s地震波速度異方性に基づく東北地方マントルウェッジ内の流れの制約東北地方では火山が島弧に沿った方向にいくつかのグループを作ることが知られており、その原因としてマントルウェッジ内の3次元小規模対流の存在が提唱されています。しかしこれまではそのような流れが実際に生じているのかどうかを観測から議論することが難しい状況でした。そこでマントルウェッジ内に小規模対流が生じている時、それがマントルの流れの向きを強く反映するとされる地震波速度異方性(特にP波の異方性)にどのように現れるかを推定しました。その結果、小規模対流の有無を議論するためにはP波が鉛直方向にどれだけ速く伝わるかを解析深さ200 km深さ150 km日本海溝400 300x (km)深さ100 kmプレートの沈み込み200深さ50 km千島海溝1000高温12計地算球科学