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概要

MAT TOOLBOX 2018

実験室から地震をみる震源での現象は目には見えない。本質的な破壊・摩擦現象を抽出、実験室で再現し、最先端の可視化手法で微視的物理過程の解明に挑む。ガラスビーズによる粉体の摩擦実験岩石での摩擦実験寒天を用いた断層破壊実験地震を支配する摩擦法則地震とは破壊と摩擦不安定をともなう断層の高速すべりです。そこから地震波が発生、伝播し、地面を揺らします。地震動の大きさは、断層のどれだけの面積がどれくらいの速さで滑ったかで決まります。そのダイナミクスは断層の摩擦法則によって支配されています。断層には過去の断層運動で生成した粉砕物・断層ガウジが挟まっているので、それら粉体の摩擦摩擦法則から理解することが重要です。私はこの摩擦法則を室内実験により研究しています。関与する物理過程を制御し本質を抜き出すことで、現象論の抽出とその理論的解明を目指しています。岩石と粉体の摩擦法則地震発生過程の研究ではプレート運動の数ナノメートル毎秒程度のすべりから、地震時の数メートル毎秒程度の高速すべりにいたるまでの幅広い速度レンジにおける岩石の摩擦特性を系統的に調べることが必要です。私たちは、すべり速度や圧力を高精度に制御できる回転式摩擦実験装置を用いて、幅広い速度レンジにおける岩石の摩擦係数の系統的測定に成功しました。実験結果の解析から、摩擦特性がすべり速度に応じて定性的に異なる3つのステージに分類でき、ステージ間の移り変わりが微視的物理過程のクロスオーバーに起因することが分かりました。特に高速ステージでの摩擦強化は、ガラスビーズを用いたアナログ実験から、粉体に特有の動的再配置に伴うエネルギー散逸に支配されていることが分かりました。(上)摩擦係数のすべり速度に応じたふるまい。低速、中速、高速の3ステージに分けられ、それぞれ異なる物理過程が支配していることが分かった。(左)レオメーターを改造した回転式摩擦実験装置。18計地算球科学