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概要

MAT TOOLBOX 2018

度な技術開発プロセスの普及を産業界に促すことが出来ます。混相流の研究によって津波災害を理解する津波によって防潮堤は浸透流や洗掘の影響を受けて倒壊する危険性があります。また、津波が陸に遡上すると、陸地の土砂を巻き上げて輸送します。この時、津波は土砂を含むことで破壊力が大きく増します。また、津波によって土砂が運ばれてできた津波堆積物は,粒度偏析を起こしていることも確認されています。この様な土砂の動きを解明することは、津波の被害を予測したり、津波堆積物から過去の津波DEMの大規模シミュレーション技術を用いて、地中構造物に対する地盤の断層破壊による影響を調べています。アナログ実験と同等のサイズの砂粒を数億個用いてシミュレーションを行っています。の規模を推定する上で重要な情報になります。また、地震などの衝撃によって海底斜面で地滑りが生じると、その地滑りによって津波が発生することが指摘されています。さらに海底地滑りは乱泥流へと発達した場合には、海底の非常に広い範囲にまで流れて影響を及ぼし、海底ケーブルの損傷などを起こします。そのため、津波や海底地滑りによる災害を理解するためには、水と土砂が混ざった混相流の研究を行うことが重要となってきています。そこで、我々のグループではSPHとDEMを連成した混相流シミュレーション技術を開発し、津波災害をより正確に理解するための研究を進めています。DEMとSPHいずれも粒子法です。DEMは固体粒子群の運動を計算する方法です。SPHは流体の流れを計算する方法です。バラスト軌道バラストとは、線路の下に敷かれている砂利や砕石のことで、バラストを使った線路をバラスト軌道と呼びます。バラストは電車走行時の振動や騒音を吸収する重要な役割をしています。浸透流と洗掘津波によって堤防の前後で水位差が生じると圧力差が生じ、水が地盤の中に浸透して流れ始めます。これを浸透流と言います。また津波が堤防を越えて地盤に打ち込まれると、その圧力で地盤が掘れます。これを洗掘と言います。遠心模型実験実際の地盤を実験室で再現するために、遠心重力場で実験を行います。例えば、実際の1/10スケールの模型で実験を行う場合には、10倍の重力を加えることで、実際の現象を再現します。乱泥流土砂を含む海水が周りとの密度差によって雪崩の様に流れ下ることを言います。混濁流や密度流とも呼ばれることがあります。大量の土砂が広範囲にわたって輸送されます。Keywords粒度偏析大きさの違う粒子を含む粒状体は、振動を与えたり動かしたりすると、粒子の大きさごとに分離する現象が見られます。これを粒度偏析現象と呼びます。また同様に、密度の違う粒子を混ぜた場合にも分離することがあります。これは粒度偏析に対して密度偏析と呼ばれています。津波堆積物大きさの異なる粒子群が津波によって流されて、建物の中に入る様子を、SPHとDEMを用いた混相流シミュレーションによって調べています。粒子の色は粒子サイズの違いを表しています。津波によって運ばれた土砂が陸上や海底に堆積したものを言います。津波堆積物を調べることで、過去の津波の規模や津波発生時期を知る手がかりになります。西浦泰介Nishiura Daisuke役職主任技術研究員E-mail nishiura@jamstec.go.jp所属学会日本計算工学会、土木学会専門分野粉体工学、計算科学MAT Toolbox 2018 31